著者 : 松藤かるり
不死の呪いを持つ少女・麗娥(れいが)は、十八の時に故郷を敵国に焼かれるが、死ぬこともできず何十年も生きながらえている。 唯一の心の拠り所は、呪いを解いてくれるという「運命のつがい」の存在だけだった。 100年の時を生きた頃、遂に「運命のつがい」である楷翔(かいしょう)と出会う。 これで呪いが解けると喜ぶ麗娥だったが、期待とうらはらに楷翔は彼女を捕らえて王宮へ連れて行く。 どうやらこの国では長年まともな王が立たず、荒廃の一途をたどっていたのだが、占星術師が「不死の呪いを持つ少女が次の帝を指名すれば混乱は収まる」と予言したらしい。 王宮に着いた麗娥は、三人の皇子候補の中から帝を選べと迫られる。 当初は呪いを解くために楷翔を求める麗娥だったが、やがて国の惨状や皇子たちの事情を知り、国を救うために皇子たちの中から帝を選ぶか、自らのために王宮を逃げだして庶民である楷翔を選ぶか揺れ始める。一方で楷翔も徐々に麗娥に惹かれ、彼女の呪いを解く方法を独自に探し始めて……。 運命に翻弄される二人が選び取る、最善の道とはーー。 序章 九十九年の悪夢 一章 皇帝のいない国 二章 蓬莱の呪い 三章 嫌う理由 四章 血に染まる 五章 夜を越えて 六章 百年の夢 七章 焔に抱かれ 終章 つがいの妃は空の玉座を守る あとがき
家族を失い剣に生きた騎士団長エリネ・マクレディアは、謎の病で30歳で生涯を終えた。 しかし入団前の18歳に戻り、人生をやり直すことに! 今度は普通の伯爵令嬢として家族と生きようとするが、颯爽と人助けしたりと思わず騎士っぷりを発揮してしまう。 それを見た天才魔術士フラインが『エリネ観察』と称し付きまとってきてーー。 「知っているよ。君が、とびきり強い騎士団長だったこと」 最強騎士は令嬢として幸せを掴めるか!? 序章 伯爵令嬢として生きます 第一章 伯爵令嬢は婚約します 間章 騎士団長が最後に泣いた日 第二章 伯爵令嬢は裏方無双します 間章 騎士団長がパワーで解決した日 第三章 伯爵令嬢は怒りの襲撃をする 間章 騎士団長が気づかなかった日 第四章 伯爵令嬢はもう後悔したくない 間章 騎士団長が眠りについた日 終章 伯爵令嬢は幸せになれますか? あとがき
◆──◆魔法のiらんど大賞2020<ファンタジー・歴史小説部門>特別賞受賞作品◆──◆ 特別に記憶力の良い瞳をもつ珠蘭は、先帝の子・劉帆とともに後宮の謎に向かい合い、不死帝の秘密を守り国家の不穏を防いできた。 しかし市井では不死帝への不信感があおられ、存在しないはずの"2人目の不死帝"が街に現れーー? さらに珠蘭は国家の転覆を狙う企みに巻き込まれ、後宮から攫われてしまう! 彼女に迫る危機を前に、劉帆たちは黒幕の存在に迫っていくが……。 一方珠蘭は、自由を奪われながらも、その瞳で"2人目の不死帝"の謎に立ち向かい、この国と大切な人々を守ろうと奮闘して……。 ◆──◆登場人物紹介◆──◆ ◇董珠蘭(とう しゅらん) 特別な記憶力をもつが、孤独な贄だった。兄を解放する条件として、後宮の不穏をその瞳で探ることになりーー? ◇楊劉帆(よう りゅうほ) 兄を解放する条件で、珠蘭に後宮に赴くことを提案した美青年。次第に珠蘭に心を動かされて……? ◇董海真(とう かいしん) 珠蘭の兄。孤独な珠蘭を唯一気にかけてくれた肉親。学問の才があり期待されていたが、三年前に失踪していた。 第一章 瑠璃の仮面 第二章 虚空の色 第三章 変えられぬ暗褐色 第四章 蒼天に昇る 最終章 稀色の娘
董珠蘭(とう しゅらん)は一度見たものは忘れない。その抜群の記憶力を生かして後宮の事件を解決し、不死帝となった兄の助けとなっていた。 そんな折、故郷から不漁による減税の嘆願がきたことを知る。 贄姫だった自分が逃げ出したせいかと気にかかり、不死帝の隠し子である劉帆(りゅうほ)の視察に同行することに。 しかしそこで、珠蘭と劉帆は聚落の者たちに捕らえられてしまう。そこで知ったのは、国に仇なす故郷の闇だった。 偽りに満ちた後宮で、珠蘭の人を信じる行動は波紋を広げていきーー後宮ミステリー待望の第二巻。 第一章 蒼海色の牢獄 第二章 噂に紅涙 第三章 美しい傷跡 第四章 愛しき暗闇
花の記憶を詠む能力ゆえに虐げられていた紅妍は、突然冷酷な皇子・秀礼により都へ連行される。 彼は皇帝への呪詛を祓うため仙術師を探していた。 紅妍は偽りの妃として後宮を調べることになるが、花を詠み、人の想いに触れるうち徐々に認められていく。 そして秀礼の本当の優しさや国を守る強さに触れ……「秀礼様のとなりが、わたしの居場所。だから守りたい」 これは不遇の少女が歴史に名を刻む皇子と幸せになるまでの物語。
◆──◆魔法のiらんど大賞2020<ファンタジー・歴史小説部門>特別賞受賞作品◆──◆ 特別に記憶力の良い瞳をもつ董珠蘭(とうしゅらん)は、海神の贄姫として孤独に過ごしていた。そんな彼女の元にやってきたのが謎の青年・劉帆(りゅうほ)だった。 彼女は窮地にある兄を解放する条件として、劉帆に連れられ、国の中心・霞正城(かしょうじょう)に。そして後宮の不穏を珠蘭の瞳で探るよう命じられる。 人との触れあいに戸惑いながらも、珠蘭は誠実に向き合い、後宮の盗難事件や呪いの宮の謎に挑んでいく。その姿がしだいに劉帆や妃たちの心をも変化させ、信頼を勝ち得ていくがーー? 全ての謎の行き着く先は、触れてはならないこの国の根幹に関わる秘密だった。 ◆──◆登場人物紹介◆──◆ ◇董珠蘭(とう しゅらん) 特別な記憶力をもつが、孤独な贄だった。兄を解放する条件として、後宮の不穏をその瞳で探ることになりーー? ◇楊劉帆(よう りゅうほ) 兄を解放する条件で、珠蘭に後宮に赴くことを提案した美青年。次第に珠蘭に心を動かされて……? ◇董海真(とう かいしん) 珠蘭の兄。孤独な珠蘭を唯一気にかけてくれた肉親。学問の才があり期待されていたが、三年前に失踪していた。 目次 第一章 枯緑の娘 第二章 恋色なき園で 第三章 不死帝の黒罪 第四章 寵愛の末路