著者 : 柊遊馬
メールを開いたら光に包まれて、魔王城に召喚された俺(ベタ展開)。俺を喚んだ家臣によると、次期魔王が極度のあがり症で、就任式が執り行えないんだと。問題の次期魔王はというと、「い、いやなのじゃ!部屋から出たら死んでしまうのじゃ!」ひきこもりも患っていらっしゃる様子。不可侵条約の期限が切れる前に就任式を済ませないと、人類との戦争という最悪のシナリオに!?だから俺の感動的な演説原稿とスピーチ術で、彼女の就任演説を成功させて欲しいというのだが。…待て、どうして俺がワナビだとバレてるんだ!?俺のことを『漆黒の邪眼天使(PN)』と呼ばないでくれ!
王を襲う暗殺者を撃退した功労者として、予期せずかつての嫌われ者の立場から一転、憧れの騎士生として英雄視されるようになってしまったジュダ。慣れない周囲の反応に居心地の悪さを覚えるそんな中、男装王女ラウディの元フィアンセ・ソフィーニア王女が、エイレン騎士学校を訪れた。その目的は…ラウディ王子との復縁。あの手この手を使って、ラウディの気を引こうとするソフィーニア。その一方でジュダは、決して知られてはならない、ラウディが女性であるという秘密を守るべく、彼女の騎士として奔走する。だが、ジュダの尽力をあざ笑うかのように、別の魔の手がラウディに迫りー。
王への復讐。それが全てに勝る、少年ジュダの目指すもの。異端な種族の生き残りであるジュダは、母を処刑した王に近づくため、王都で騎士生をしている。桜竜の吐息吹く、エイレン騎士学校。力を隠し怠惰な生徒を演じるジュダのクラスに、眉目秀麗な王子ラウディが転入してくる。突然の仇敵の登場に、暗殺の機会を窺うジュダ。だが偶然にも、ジュダは知ってしまう。ラウディの本当の姿は“女の子”だということを…。真実を知っても態度を変えないジュダに、ラウディは次第に心を寄せるように。そして、ジュダもまた…。殺すのか、愛するのか。決して結ばれてはならない二人の運命が今、動き始める。