著者 : 森橋ビンゴ
魔剣教団事件から数年ー。キリエと共に暮らしていたネロの前に、武器の芸術家を目指しているという女、ニコが現れる。その無礼な態度に最初は警戒するも、徐々に打ち解けるネロ。しかし、そんなネロをとある悪魔が襲いー。一方、便利屋“デビルメイクライ”のオーナー・ダンテは、情報屋モリソンの紹介でVと名乗る謎の男の依頼を請け負うことに。それはVが『お前の理由』と呼ぶ悪魔の討伐でー。ネロが如何にして悪魔の右腕を失い、そしてダンテ、Vと共にレッドグレイブ市に導かれたかー超人気ゲームシリーズの最新作『デビルメイクライ5』、その本編を彩る前日譚。
高校最後の一年と四郎を残し、未来は去った。広美と結ばれた四郎は、彼女との将来のため料理を勉強し、広島に留まろうと考え始める。気が置けない友人達や相変わらずの和田、ぎこちなさはありつつも、優しいままの三好。未来だけがいない穏やかな日々を過ごし卒業を迎えた四郎は、独り立ちを前に父からの誘いで一時東京へ戻ることに。これからのことを母や姉達にも伝え、自分の未来へ歩き出した彼に、思いがけない再会の時が訪れるー。待望の、最終幕。
山城との一件で三好を傷つけ、未来の信頼も失ってしまった四郎は、父の誘いで京都を訪れた。そこで三並と西園から、未来とともに結婚式に招待され困惑する。しかし未来から真実を知らされ、以前と変わらず接してくれる和田と梵、そして広美のおかげで徐々に日常を取り戻していく。そんなある日、梵に望まない婚約者のことを相談された四郎は、未来の妙案で仲間達と団結し、彼女を助けるため文化祭で一芝居打つことにするのだがー。待望の、第五幕。
二年への進級と共に、それぞれ第二寮の個室へ移った四郎と未来。新入生の梵七施の噂から三好と付き合っていることを公にした四郎は、少しずつではあるが、気持ちを未来から三好へ向けていく。そんな夏のある日、未来は山城に自分の秘密を打ち明けると四郎に告げる。心の底では山城が未来を受け入れることを怖れながらも、ただ一人の親友として未来の決意を応援し、自分は三好を含めた友人達と夏の夜を楽しもうとする四郎だが…。揺れ動く、第四幕。
冬休みに入り、未来とともに帰省することになった四郎。姉達への恐怖に加え、三好に対する申し訳なさを抱え東京に戻った四郎だが、彼以上に家庭不和な未来が家を飛び出してきて、松永家で一緒に年越しを迎えることに。以前とは少し変わった家族と、父の誘いで出会った西園幽子達と賑やかな日々を過ごし広島へ帰った四郎は、西園の恋人である三並や広美の言葉に自分の不甲斐なさを痛感し、未来への気持ちを断ち切る決心を固めるが…。待望の第三幕。
夏休みを迎えた四郎と未来は、和田、三好の四人で泊まりがけの旅行へ向かう。島での解放感の中、未来に三好との仲を煽られ何とも言えない微妙な気分に陥る四郎。未来に対しての決して明かすことのできない好意を秘めたまま二学期に突入した彼は、三好とともに文化祭委員を引き受けることに。穏やかな彼女に心地良さを感じながらも未来への恋心を払拭できない四郎だが、クラスが団結し賑わう文化祭に、未来の心を奪う人物が現れて…。話題作、第二幕。
超理不尽な三人の姉の下、不遇な家庭生活を過ごしてきた松永四郎。その地獄から逃れるため、新設された全寮制の高校へと入学を決めた彼は、期待を胸に単身広島へ。知らない土地、耳慣れない言葉、そして何よりもあの姉達との不条理な日々から離れた高揚感に浸る四郎だったが、ルームメイトとなった織田未来は、複雑な心を持つ…女性!?四郎と未来、二人の奇妙な共同生活が始まるー。『東雲侑子』のコンビで贈る、ためらいと切なさの青春ストーリー。
3年生になり、卒業後の進路の事を考えなくてはならない英太。東雲はやはり進学するという。特別優れているわけでも劣っているわけでもない自分も、ひとまずそう考えるべきなのだろうと思いながら、自分のやりたい事が分からずに迷う。小説家という夢を既に実現してしまっている東雲と自分を比べて、漠然とした焦燥に駆られる英太だが、東雲と過ごしてきた時間が、彼の望む未来をほのかに照らし始める…。もどかしく苦いラブストーリー、決心の先へ。
2年に進級した英太と東雲。東雲との関係が公になったことで心なしか賑やかな学校生活になってきた英太とは対照的に、東雲は初めてのスランプに陥っていた。そんな折、演劇部の女子喜多川が、「学園祭の舞台の脚本を東雲さんにお願いしたい」と英太に頼み込んでくる。その頼みを気分転換も兼ねて引き受けることにする東雲だが、思うように筆の進まない東雲と、奔放な喜多川に振り回される英太は少しずつすれ違っていき…。もどかしく苦い、第2章。
「さあ…おはようの時間だ、坊や!」ダンテの声に、ネロは目覚めた。フォルトゥナの上空に屹立する、“神”の体内でー。ついにその野望を露わにした魔剣教団、そして教皇サンクトゥス。巨大な人型兵器、“神”を起動する鍵としてその体内に囚われたネロとキリエを救い出すべく、デビルハンター・ダンテは、悪魔を蹴散らしながら疾駆する!全世界を魅了した大人気ゲーム、シリーズ最新作の完全ノベライズ、第2巻登場。
城塞都市フォルトゥナ。そこで信仰される魔剣教団の若き教団騎士ネロは、ずば抜けた実力を持ちながら、その孤高の性格ゆえに周囲から疎んじられていた。任務をこなしながらも鬱屈とした日々を送っていたネロだったが、ある日教団の教皇が暗殺されるという事件が起こる。犯人は、深紅のコートに身を包んだ銀髪の男。ネロは男を追跡するがー。全世界でヒットした超人気ゲームシリーズの最新作が、待望の小説版で登場。
街にはびこる麻薬組織の黒幕はなんと市長だった。度重なる裏切りに憤る魁や球らに対し、敵は“実験”という名の殺戮ゲームの開始を告げる。否応なしに闘争へと巻き込まれ、己の身を守る術を身に着けながらも、彼我の力の差に無力感に苛まれていく嬢。そして、事件は李と名乗る青年が現れたことにより急転していくー!互いの心の痛みと血とに惹かれあう嬢と彰の生きる世界は交わるのか?愛と狂気と暴力のセンチメンタル・ストーリーついに終幕。
人が死に、家を喪い、ただ一人の肉親の父とただ一人の友達であったはずの小夏が失踪してから一ヶ月。魁の家に身を寄せる嬢は、日常と非日常の狭間で、彰らとともに襲い来る異常と戦う力を求めながらも、手放した平凡な生活への未練も感じていた。事件の真相を追う中で、かつての麻薬撲滅組織の生存者とされる人物と出会い、さらに何者かによる襲撃を受け、嬢はついにその手に銃を取るー!愛と狂気と暴力のセンチメンタル・ストーリー第二幕、開演。
父親の暴力、自傷する悪癖、退屈な日常、ザラついた毎日ー。リストカットで生を実感する少女・嬢は、ある晩通り魔に襲われたところを一人の美少年に助けられる。闇に煌く日本刀。少年の冷たい眼差し。恐怖しながらも強烈に惹かれるものを感じた嬢は、彼ならきっとこんな世界から自分を連れ出してくれると確信するのだが…!!不器用に己の生を模索する少女と、異常を生きる少年の出会い、そしてー。愛と狂気と暴力のセンチメンタルストーリー。
半年前、三月は七日に恋をした。実の妹の七日に。今も消える事のない欲望の炎が燻っている。半年前、七日は三月に恋をした。双子の兄の三月に。未だ自分に触れてくれない事を寂しく思う。次第に募る苛立ちを隠せず、孤立していく三月と、戸惑いながらも小さな幸せをかみ締め、順応していく七日。そんなすれ違いの中、七日がある男子生徒から告白され、その真実を知った三月は思いきった行動にー。不器用な二人が紡ぐ、拙く切ない恋のその後。
『幸せになんてなれるわけない。いい事なんて起こるわけない。友達なんてできるわけがない』『自分は無理をしているのだろうか。無理をするのは悪い事なのだろうか』孤独で寂しがり屋な少女、七日。優等生を演じ続ける少年、三月。高校一年の春間近な日。クラスメートとのキス。運命の悪戯か偶然か、二人は出会い、惹かれていくー。拙くも、キュンと切ない、少年と少女の恋の軌跡。
半年前ー。愛する男をその手で打ち殺し、それでもなお、始末として戦い続けることしかできない雅。何故戦うのか?何故生きているのか?本来なら敵である愚連・九郎との馴れ合いにも似た日々と、繰り返される出口のない自問の果てに、雅は一つの答えを導き出す。女として、人として、そして始末として、不器用であるが故に背負う哀しい戦いの運命とは?退廃の街・刀京で繰り広げられる、愛と狂気のアクション・ストーリー第2弾。
二十一世紀初頭。「刀京」と名を変えた街ー東京は、犯罪者「愚連」とそれを追う者達「始末」で溢れ、異様な喧騒を見せていた。父を殺した愚連を討つため、始末として生きる決意で刀京へとやってきた雅は、年下の始末・明とともに次第にその名を馳せていく。しかし、人を殺害する権利を有した始末としての生き様と、明への想いに揺れ、何が己にとっての真実であるのか苦悩するようになるー。第3回「えんため大賞」ドラマ企画書部門受賞作の小説化。