著者 : 椿博太
遙か昔。大陸に一人の英雄が現れ、跋扈していた魔物を滅ぼし、人々をその脅威から救った。それから時は流れ、現在。滅ぼされたはずの魔物は復活し、再び人々を脅かしていた。そんな中、英雄の証・聖印を持つ少年マナトが発見される。英雄、再誕すー生まれ変わりとしてもてはやされるものの、伝説の剣は抜けず、精霊術も発動せず…力の片鱗が見られないまま、三年の月日が流れた。マナトは人々に『無能』と蔑まれながら、いつか来る明日を信じ、辛い日々を耐えていた。しかし突然現れた、伝説の剣を抜いた本物の英雄。それにより命運が尽きたマナトの心は、静かに黒く冷えていくー。「…望みは、何?」これは、無能と呼ばれた少年の逆襲譚。
黒髪黒眼の忌み子と蔑まれてきた少年・アレスの日常は、同じ黒髪黒眼の少女・カグヤと出会ってから、目まぐるしく変動していった。竜王爵殺害事件と帝国軍侵攻事件の後、特にアイゼンバルド王国の王女・フィーネとどう接したら良いか分からない。しかしある日、彼女にある頼まれごとをされる。あまり気の乗らないアレスだったが、竜姫爵であるフィーネの頼みとあれば断る理由もない。そこで自身の通う王立騎士学院で『ある人物』と接触を図ることに。一体それが何に繋がるのか…。平民かつ忌み子であるアレスは戸惑いながらも、自身の思いとは裏腹に、思わぬ形で国の内部情勢に巻き込まれて行くー!想い、そして策略の渦巻く、第2巻!!
かつて存在した六つの大陸が世界規模の地殻変動により、一つになった世界“大世界島”。黒髪黒眼を持つ少年・アレスの生まれたアイゼンバルド王国には言い伝えがあった。『黒い髪と黒い瞳を持って生まれし子は、破滅の力を呼び起こす、厄災の忌み子なり』これにより彼は、世間に蔑まれ忌避される。しかし義家族たちの愛情(一部過剰とも思える)を一身に受け、心折れることなく暮らしていた。そんなある日、存在するはずのない『もう一人の忌み子』と出会う。「見つけた…」「君は…?」「…カグヤ」涙を流しながら小さな声で囁き、忽然と姿を消した黒髪黒眼の少女・カグヤ。この出会いを境に、運命の歯車は劇的に動き出すー!!
魔人ジルスとの戦いの後、加賀見廉士は魔女族の少女アルティとともに、イニオール魔導術学園への転入を果たしていた。もちろん目当ては、ステア神器ー廉士が元の世界へ帰るための手がかり。廉士は、異世界での学園生活に違和感と懐かしさを抱きつつ、神器の情報を集めようとする。しかし転入早々、隣席の級友に驚愕したり、学園長の孫娘に目をつけられたりと、探索は順調には進まない。そこへさらに、予言の聖女であるユーレットが視察にやってきてー!?それぞれが、おのれの運命を切り開く!!第2回講談社ラノベチャレンジカップ“佳作”受賞作、第2弾!