著者 : 機村械人
高校生・大嶋鴎に初めてのカノジョができた。初心で内気で清楚な同級生、宍戸向日葵。これから2人の幸せな日々が始まるーそう思われた矢先、鴎は向日葵の家で初恋の人、梅雨と数年ぶりに再会する。明るく快活だった昔の面影が失われ、退廃的ですさんだ雰囲気を漂わせる梅雨。彼女は親の再婚で向日葵の義姉になっていた。再会の衝撃も束の間、鴎は訳のわからぬまま梅雨の部屋に連れ込まれてしまいー。「…もしかして、初めてだった?」好きだった頃のあなたに戻ってほしい。カノジョがいながらも、鴎は徐々に梅雨への想いに蝕まれていく。純愛なのか、執着なのか。これは、純粋で真っ直ぐな、略奪愛の物語。
「私、イッチを取られたくない」和奏の告白により、一悟とルナを取り巻く世界は大きく変化した。ルナ、和奏…二人との間に生まれた三角関係の狭間で、一悟の心も大きく揺れ動いてしまう。一方、ルナもまた、自身が一悟の傍にいてもいいのか、和奏こそが本当に一悟に相応しい女性なのではないかと懊悩を抱くようになる。常識、倫理、弊害、現実…向き合うべき問題に追い詰められた時、ルナと一悟が出した結論はー。「私を、恋人にしてくれますか?」すべてはその言葉から始まった。そして、二人は遂に未来を選び取る。社会人×初恋の人の娘による、許されない純愛物語ー決着の最終巻。
「今日、お仕事が終わったら…私の家に、来てくれませんか?」初恋の人、朔良の娘ールナと出会ったことにより、一悟の忙しくも穏やかな生活は大きく変貌していた。季節は夏。一悟の店でバイトとして働くルナと工作教室を開催したり、職場の仲間と夏祭りに行ったり。ルナが一悟に寄せる好意は一層強くなっていき、そして一悟も一度は拒絶した彼女に再び心惹かれていく。そして夏休み、一悟はルナに誘われて朔良の墓参りに訪れる。そこで一悟の押し殺していた記憶が甦る。「お母さん、初恋の人がイッチで幸せだったと思う。そして私もー」社会人×初恋相手と瓜二つの少女が紡ぐ、二度目の初恋は終わらない。
「…よければ、お礼がしたいです」社会人として充実した日々を送る釘山一悟は、酔っ払いから女子高生ルナを助ける。彼女は生き別れた初恋相手の朔良とそっくりな姿だった。「お母さんを知ってるんですか?」ルナは朔良の娘であり、朔良は死去した事を知らされる。そしてー「釘山さんは、心の中で慕い続けてきた、-理想の人だったんです」ルナが朔良から聞かされていた思い出話の中の一悟に、ずっと淡い憧れを抱いていたと告白される。「私を恋人にしてくれませんか?」『イッチの話はいつも面白いね』一悟はルナに在りし日の朔良の思い出を重ねる、許されない。止められない。二度目の初恋に落ちてゆく。
「桐条莉央。さあ、我が国へ帰ろう」莉央さんと結婚するため、異世界からゾルダ・ドラグナス皇子が現れた!ゾルダ皇子の猛アプローチに困惑する莉央さんを、僕はなんとかフォローする。そんな僕を疎ましく思ったゾルダ皇子の言動が、遂に莉央さんの逆鱗に触れてしまいー「私達に関わらないでください!」怒り爆発した莉央さんがゾルダ皇子を激しく拒絶した事により、僕の存在を危険視したゾルダ皇子の部下、“暗殺者”の少女が動く事態に…。果たして、僕の望む平穏な学園生活と、莉央さんの友達作り計画はどうなってしまうのやら!?モブキャラな僕と孤高の“勇者”様の学園交遊録、第二巻!
「私、初めてだったんです。ああやって、普通に話し掛けてもらえたの」まるで、村人Aのように大事ない日々。そんな人生を愛する僕、村野和人が偶然話しかけた少女は、かつて異世界を救った“勇者”だった!!彼女は桐条莉央。単身で魔王軍を打倒し、現代に帰還した超絶VIP。全人類から崇拝される孤高の存在だ。「わ…私と友達になってください」そんな莉央様が、僕と友達になりたいと言い出した。そんな大役は務まらないと断固拒否するが、彼女のアプローチはどんどん過激になる!?「私は…村野さんがいいんです!」これは、平々凡々なモブキャラの僕が、女神の如く崇敬される少女の孤独を癒し、支え続ける学園交友録。
失意のレイガスー彼の心の傷は“天翼”の団員達の優しさによって、確実に癒されていっていた。そんな中、王都から訪れた“金牛の騎士団”幹部より、レイガスとヴィオラ達に、極秘の任務が下される。それは、今王都で話題になっている“絶対に勝てるカジノ”を調査せよという不可思議なものだった。任務に奔走する二人の前に、数奇な運命が立ちはだかる。そして、レイガスは、失っていた彼自身の“もう一つの過去”と対峙するー。第8回GA文庫大賞“優秀賞”、決別と再会の第四巻。
「さぁ、決着をつけましょう」遂に、その本性を露わにしたベロニカの手により、イーヴィが奪われてしまう!倒れ行く仲間達と、レイガスの敗北。動揺するヴィオラの前に、事件の収束のため王都より派遣された、二人のスカイ・エルフが立ちはだかる。一方、意識を失ったレイガスの脳裏に蘇るのは、守ると誓ったはずの少女の姿だったー。「立ち上がりなさい、りゅーへー」迫り来る終焉の時。その果てに、男が手にしたものとはー。第8回GA文庫大賞“優秀賞”、喪失と救済の第三巻。戦え、オーク。守るべきものを守るために!
「レイガス。寝てる間、ずっと手を握ってて…」「…わかった」大嵐に襲われた大都アルバストラ。その被災現場でレイガスに救助されたのは、赤い鱗と角を持つ亜人の少女・マフだった。“天翼の騎士団”の団員達に敵意を向け、レイガスにのみ心を許すマフ。レイガスもまた、そんな少女にどこか懐かしい感覚を覚える。しかし、それもまた前世の悲劇から受け継がれた、一つの因縁の始まりだった。『神話』より現れし謎の怪物、暗躍する黒い影、そして時空を超えた魔の手の矛先にはイーヴィの姿がー!?第8回GA文庫大賞“優秀賞”、男の宿命が織り成す第二巻。戦え、オーク。絶望を打ち砕け!
「私はお前達オークを嫌悪している。特にお前のようなロクデナシをな」ここは大都アルバストラ。ヤクザである鬼瀬龍平の意識が覚醒した時、彼は自身が『豚』=レイガスという囚人になっている事に気付く。そんな彼を憎み、だが自ら率いる“天翼の騎士団”に迎え入れたのは、ヴィオラというスカイ・エルフの女。二人は反発しあいながらも惹かれあうように…。一方でレイガスの自我はあの日から止まったままだ。-俺はどこにいた、俺は何だ?-葛藤の中、ヴィオラの身に大都の闇が迫る!それは前世と現世の因果なのか、答えを求め男は立ち上がる。戦え、オーク。運命をぶっ壊せ!第8回GA文庫大賞“優秀賞”受賞作。