著者 : 櫻いいよ
五鬼乗家の婚姻について 蛇と従者の契約事情(1)五鬼乗家の婚姻について 蛇と従者の契約事情(1)
両親を失い、病弱な弟とともに叔父のもとで女中として蔑まれる少女・浅。 負けん気の強さで揉め事に巻き込まれ、叔父に打ち捨てられそうになったところ、鬼を名乗る男・緋色から「その血と引き換えに、お前の下僕になってやる」と契約を持ち掛けられた。 叔父のもとから弟を助け出したい一心の浅は契りを結び、緋色に首筋を咬まれると、不思議な高ぶりに包まれて意識を手放したーー。 「下僕ならわたしのこと守ってよ」 「お嬢の仰せのままに」 鬼と主従関係を結んだ浅だったが、それは実は花嫁となる契約でーー。 序 壱 弐 参 肆 伍 跋
真夜中だけの十七歳真夜中だけの十七歳
営業補佐として働く桃子は、仕事に面白さを見いだせず、介護が必要な父と何かと反発する妹に家庭でも鬱屈した思いを抱えている。あるきっかけで制服を着た時に高校生に間違われ、それ以来時々、夜に制服を着て街を歩き回るのがひそかな息抜きだった。ある夜、高校生のグループと知り合った桃子は、その中にいた翠と仲良くなる。家族の中で孤独を感じていた翠もまた、ある秘密を抱えていた。青春の儚さとそれ故の煌めき描く感動作。
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