著者 : 武田ほたる
御一新より時は下った花街で。下働きの千早は突然売られることを知り、行く宛もなく逃げ出した。たどり着いたのは、江戸の御世もかくやと思わせる絢爛な遊郭。戸惑う千早を、綺麗な楼主の朔は迎え入れ、追手はのっぺらぼうが蹴散らす。そこは人の世の外、あやかしの遊郭・月虹楼だった。 あやかしが忘れ去られようという時分、飛び込んできた千早こそ人の世との絆を繋ぐと朔は言う。流されて生きてきた千早だが、恩返しのため月虹楼の手助けをすることに。一方人の世でも、千早を捜し求める者たちがいて……? 目次 一章 逃げ込んだのはあやかしの世界 二章 月虹楼の女たち 三章 月虹楼の馴染みたち 四章 隅田川のほとりにて 五章 雪を溶かす温もりは 六章 千早の秘密 七章 人の願い 神の願い 八章 明治吉原 あやかし道中 終章 神代も聞かず
亜空間に二十年間封印されていた聖女ソアリス。亜空間を脱し、正体を隠して、荒廃した王国の世直しに暗躍していた彼女は、国に強大な魔族の手が迫っていることに気づく。 それと同時に、正体を隠し暗躍する彼女が、実は魔族の味方であるという噂が国民の間に流れていることを知る。彼女は身の潔白を証明し、王国防衛の士気を高めるため、隣国との間に立ちはだかる炎の魔人を倒すことを決意する。さらに、国内の混乱に乗じてのさばる、ならず者の集まり・ハンターズの解体に乗り出す! そんな中王国に、隣国から軍が攻めてきているという情報が入る。それは、魔族に操られた隣国軍からの総攻撃だった……! 王国防衛に絡む聖騎士団との確執、そして国境での激戦……王国の脅威に立ち向かっていく中で、聖女はついにその正体を明かす!
人々から聖女と呼ばれ、宮廷魔術師として活躍してきたソアリスは、嫉妬心に駆られた妹のリデアに陥れられ、亜空間に封印されてしまう。 持ち前の天才的な魔術の才能により空間魔術を開発し、数百年続くはずのその封印をたった二十年で破って出てきたソアリスだが、王国は変わってしまっていた。大量発生する魔物、ならず者に牛耳られる村、そして高レベルの魔族の侵攻にあう王都。 自分が平和にしてきたはずの世界が、なぜこんなことに? ソアリスは自身の正体を隠し、陰から王国を立て直すことを決意する! そして彼女は、大きな闇と向き合うことにーー。 時に若者達を指導し、時に自身の手を汚し敵を成敗する、最強聖女の世直し譚!
突然空から降ってきた剣に貫かれ、異世界で軍神にまつりあげられた明依。将軍を名乗る男に都に連れて行かれ、着いて早々皇子に女性だとバレる。「黙っている代わりに自分を戦の総大将に推せ」と言われた明依はーー。