著者 : 水木マリ
「片思いのあなた、なかなか告白できないでいるあなた。さあ、恋の悩み相談室へ」わたし・香川シイナは、クラスメートの優馬とチョロQといっしょにクラブを作ったの。西洋占星術や姓名判断、それに、コンピューター占いまで使って、みんなの恋の悩みに答えるってわけ。じつは、わたしも、バスケ部の室町君に片思い。ふたりの相性を占ってみたけれど…。「好き」って言える勇気、ほしいよね。
秋山百合亜、15歳。パパの転勤で、アメリカのポートランドで暮らすことになったの。日本がなつかしくて、ちょっぴりセンチメンタルに。でも、同じハイスクールに通うアレックスと友だちになった、わたし。彼はとてもやさしくて、まだ慣れないわたしに、アメリカのことをたくさん教えてくれる。それに、彫りの深い瞳がス・テ・キ。ところが、ショックな噂を耳にしてしまったの。彼には好きなひとがいるらしいって…。
高一のわたし・朝井夏実は、さっそうと白馬に乗る高岸先輩にあこがれて、念願の馬術部に入部。これで、放課後はステキな先輩と、いつもいっしょ、なんて思ってたのに、朝から晩まで馬の世話ばかり。おまけに、『部員どうしの恋愛禁止』を言いわたされてしまったの。そして、高岸先輩に急接近するライバルが。乗馬がうまくて、生意気な美少女・洋子の出現で、夏実の恋は大ピンチ。
飛行機が滑走路へ舞いおりた。ここはアメリカのオレゴン州、ポートランド。わたし、森崎未里、16歳がずっとあこがれていた“留学”が実現したの。たった今から、わたしのアメリカ生活が、始まる。ムネがドキドキよ。
「留花、いったいどうやって、あの秋月忍と仲良くなったの?」ごくごくフツーのあたし留花が人気No.1の秋月忍と一緒に登校したから、学校じゅうの女の子たちの注目をあびることに。「お互いにひと目ぼれしたの」と、みんなには答えているんだけど、じつはコレにはふかーい事情があって…。本当の恋人ってワケじゃないの。でも…。
わたし、高西真夏は中学三年。楽しいはずの夏休みも、高校受験のために勉強の毎日。でも、親友・有美子の家で有美子のお兄さん・宏明さんを先生にしての勉強会には、わたしがひそかに思っている連と、クラスメイトのコージもきているの。この夏休みは、連の顔を見ることもできないと思っていたわたしには、ラッキーなことなんだけど、連はなぜかわたしにつめたいの…なぜ?
わたし、桜井乃々はあこがれの山手聖学院に合格したの。横浜の港を見下ろす高台にそびえ立つ白い校舎。おしゃれで、賢そうな先輩たち。そこでは恋だって特別に甘いはず…、と思って、必死で受験勉強をしたんだ。そして、待ちに待った入学式の朝。遅刻しそうになり、学校への長い坂道を急ぐわたしの前にあらわれたアイツ。ひとのことをからかったり、デリカシーのないやつ。でも、どこか印象的な男の子なんだ。
わたし、野々村麻由。幼稚園の時からずっと、聖フランシスカ女学院に通っているので、女の子ばかりの世界に生きているの。そんなわたしが恋をしたの。といっても名前も学校も何ひとつわからない。ほんのひとこと言葉をかわして、そのまま別れただけなの。その人と、偶然に再会したんだけど、わたしの親友、チカと朋子も、その人が好きになってしまって…。
「パパが急にブラジルに転勤することになったの。ママもいっしょに行くんだけど、奈生はどうする?」わたしは、この4月にあこがれの高校に入学できて、新しい友達もできたとこ、転校なんてしたくない。と、いうわけで、パパの友人で獣医の日高先生の家に預けられることになったの。日高先生は家には、男の子が3人もいるんですって。なんかドキドキしちゃうな…。
「キミ、この家になにか用?」パパの再婚相手、椎野かおりさんが、どんな女性か、ひそかに見にいったわたし。椎野さんの家の前で、突然、男の子に声をかけられてビックリ。どーも、この人、かおりさんの弟らしい。まさか、本当のことを言うわけにもいかずこまってしまった…。とりあえず逃げなくちゃ、と思ったんだけど、彼は…。