著者 : 水杜明珠
ヴィシュバ・ノ-ル変異譚(此糸森の章)ヴィシュバ・ノ-ル変異譚(此糸森の章)
「-に気をつけろ」森翁はガディルに忠告した。一方、バリオ紡織染縫協同組合では、組合主催のダンス・パーティを行うというので、どっと注文がきたり、ポスター作りをしたりで、何かと賑わっていた。そんなところへ、妖艶な女性が訪れ、懐から一束の糸を取り出し、マルーシュに試し織りを頼んだ。ところが、その糸を見たピーコックは、驚いた。それは人の意志を奪う『惑魅の糸』だった。
ヴィシュバ・ノール変異譚(『緑陰』の章)ヴィシュバ・ノール変異譚(『緑陰』の章)
ガディルのテーブルクロスを織ろうと、糸を探しにパリオの街にやってきたマルーシュ。やっと気にいった糸を見つけたのに、白髪の少女「白童」に横取りされてしまって…。あわててヒーロフに乗って追いかけたマルーシュだけど、白童の正体は、山姥だった。白童が現れると、白群綿花が豊作になるという。その謎を知りたがるマルーシュに、山姥は、ハンカチ大の布を織ることを依頼するが…。
ヴィシュバ・ノール変異譚ヴィシュバ・ノール変異譚
はるかな空と大地が繋がって、気まぐれな幻が姿を現すところ-ヴィシュバ・ノール大平原。この大平原に住むマルーシュは、白銀の髪、緑の瞳をもつ少女。地平線の彼方のお隣さん・ガディルは、いつもやさしくマルーシュを見守っている、黒髪碧眼の紳士だ。ある時、マゼンタとピーコックがマルーシュを訪ねてきた。『白銀の織り姫』と異名をとるマルーシュの力を借りたいというのだけど。
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