著者 : 水芙蓉
私は、なんて大きな罪を犯したのだろうーー。 私は、この人が好き。もう、認めるしかない。でもそれは許されないーーシキの優しさを知ってしまった侍女ホタル。しかし思い出す、母が憎み続けたあの男のことを。そして彼女は、姿を消した。 乗り越えさせてみせる。手に入れてみせるーー騎士シキのその強い決意が導いたのは、想い人の残酷なまでの過去と出自にまつわる秘密だった。 軍神と妃、狩人と天使。『軍神の花嫁』本編に登場する二組の恋人たちの邂逅の裏で確かにあった、運命を変えてしまうほどの恋。 第五章 第六章 第七章 第八章 第九章 第十章 番外編〈その願い〉
目が離せない。姿を探さずにはいられないーー。 地味な娘だーー軍神の側近シキのホタルへの第一印象はそんなものだった。何かを洗い流すかのように静かに涙を零すその姿を目にするまでは。 軍神の妃の侍女ホタルにとって、飄々として何を考えているか掴めないシキが一番苦手だった。「遠耳」と呼ばれる特異な聴覚の持ち主であることを知られるまではーー。 恋に落ちることなどあるはずもなかった騎士シキと侍女ホタル。そんな二人がどうしようもなく惹かれていく様を、甘くもどかしく描く『軍神の花嫁』もうひとつのロマンス。 第一章 第二章 第三章 第四章 番外編〈その想い〉
貴方との約束は、決して違えることはないーー。 シン・タール。それは親友ホタルと軍神の側近シキの結婚式で、サクラが初めて見た異国の花。そのほんのりと蒼い花と同じ名を持つ極東の国へ、軍神カイはサクラをお忍び旅行へ連れ出すことに。草原を抜け、翼竜に乗り、森と海を渡ったその先にはーー。 拡大する黒い魔獣の被害、魔獣討伐に向けた連合軍編成の兆し。そして、世界が激動するさなか、カイが忽然と姿を消す。 見知らぬ世界を巡る二人の甘い旅路と、三種の神器誕生の秘密が紐解かれる第三巻。 プロローグ 第一章 第二章 幕間 第三章 第四章 エピローグ
二度とその手を離さない。花嫁の目覚めの物語ーー。 国を護る「破魔の剣」、その「鞘」となること。そのために軍神カイと結ばれたサクラが、様々な試練を乗り越え、共に過ごす幸せな日々も束の間。ある日を境に、剣がサクラの元に戻らなくなる。 一方、各地で魔獣達の暴走が始まり世界に異変が起きる。そんな中、鞘としての役割を失ったサクラに向けられた悪意が大事件に発展しーー。 小説投稿サイトで熱狂的支持を得たサクラの妹アオイと狩人イトとの出会いを鮮烈に描く外伝『天使の堕ちる夜』も大幅加筆修正のうえ併録。 寵妃の紡ぐ白銀の夢 天使の堕ちる夜
貴方への想いと、貴方からの想い。 それが私の剣と盾になる。 「剣は鞘にお前を選んだ」 美しい長女と三女に挟まれ、目立つこともなく生きてきたオードル家の次女サクラは、「軍神」と呼ばれる皇子カイにそう告げられ、一夜にして彼の妃となる。 課せられた役割は、国を護る「破魔の剣」を留めるため、カイの側にいること、ただそれだけ。屋敷で籠の鳥となるサクラだが、持ち前の聡さと思いやりが冷徹なカイを少しずつ変えていき……。 すれ違いながらも愛を求める二人を、神々しいまでに美しく描くシンデレラロマンス。 【登場人物紹介】 サクラ 名門貴族の不遇な令嬢。散歩と、小さな使い魔アシュと戯れることが好き。 カイ 大国キリングシークの第二皇子。数々の戦を制し、「漆黒の軍神」と呼ばれる。 始まりは闇 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 エピローグ 満月の夜