著者 : 河上朔
声を聞かせて(3)精霊使いサリと魔法使いラルフの帰還声を聞かせて(3)精霊使いサリと魔法使いラルフの帰還
追い詰められたエトの願いを叶え、白銀は四人だけの世界を作り上げた。世界を守る霧の壁にはいかなる力も及ばず、壊すことも進入することもできない。サリとラルフの記憶も操作され、偽りの平穏な生活が続いた。だが“化け物”への憎悪を募らせる村人たちが壁の外に火を放ち、サリはその優しい夢から醒める。そしてエトが再び白銀に救いを求めた時、白銀はすべての火を消すものの、人々の魂を手当たり次第に喰い始めてしまう。暴走する白銀を止めて皆を救うために、サリが呼んだのは…?
声を聞かせて(2) 魔法使いラルフの決意声を聞かせて(2) 魔法使いラルフの決意
“魔物”を執拗に求める王弟デューカからエトを匿うため、国境近いサリの故郷へと逃れた一行。精霊使いと魔法使い、互いの力を入れ替えられたサリとラルフを元に戻してもらうには、エトのバクである白銀に頼むしかないからだ。そうして始まった人里離れた静かな山での三人の生活は、慣れぬことばかりであったものの穏やかだった。やがてラルフは騒がしい精霊たちの声に馴染んでいくが、サリはなかなか魔法を使うことができない。一方、エトは二人には秘密で白銀を呼び出していて…?
声を聞かせて(1)声を聞かせて(1)
精霊の声を聞く力を持っていたために生まれ故郷で迫害を受けて育ったサリは、現在ランカトル王国の公安局に所属する優秀な公安精霊使いとして、傲慢な公安魔法使いラルフをパートナーに王都ザイルを守護している。人はおろか精霊使いからも異端扱いされることは多いが、サリは自分の力が受け入れられる場所を離れるつもりはなかった。ところが、王弟デューカの“鑑賞会”に魔物の子として連れてこられた少女をかばおうとした際、サリとラルフの力が入れ替わってしまい…?
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