著者 : 田中芳樹
晴れた空から突然に…晴れた空から突然に…
巨大都市・東京。その湾岸から全長500mにも及ぶ飛行船がバンクーバーに向けて飛び立った。新しい空の時代を開く、超豪華客船「飛鳥」の初飛行であった。時代の最先端を行く招待客を何人も乗せて、船は太平洋上を静かに、静かに東へと進んでいく。だがその時すでに、船内には不穏な風が吹き荒れていたのである。
晴れた空から突然に…晴れた空から突然に…
東京・バンクーバー間に就航した、超豪華飛行船「飛鳥」。その記念すべき初飛行の日、キャビンは明るく華やかな空気で満たされていた。だが、その中にひとり、苦悶に表情を歪めた男が、不吉な風が吹く時を今や遅しと待っていた。晴れた空に静かに浮かぶ、全長500mの巨大なエア・シップ。それを支配する者は誰か?そしてその目的は?息をもつかせぬ展開でおくる冒険活劇登場。
西風の戦記(ゼピュロシア・サ-ガ)西風の戦記(ゼピュロシア・サ-ガ)
県立高校に通う香澄と史朗。偶然に同じ夢を見て、それを作文に書いたことから盗作を疑われて、教師に追われるはめとなった。逃げる二人…そして二人は跳んだ。夢に見た国、西風の神を崇める「西風の王国」へ!今、王国には戦雲がたれこめている。長年、「惰弱公」を装い王族の目をあざむいてきた北部州総督、レオン・パラミデュースが叛乱を起こしたのだ。国王の妹、華麗なるアポロニア公主。国王軍の上将軍である彼女は、叛逆者となった従兄と戦う決意を固めた。だが、戦っては負けることを知らないこの美しい戦士の心は、不安と、そしてそれとは違う何かに揺れるのだった。香澄と史朗は、壮絶な会戦と、戦うたびに近づく二人の名将の姿を、つぶさに綴ることができた。
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