著者 : 石川湊
天災とも称される伝説の巨神『シン』。心臓部にあるという魔石『時の巨神将』を目指す勇者は、一瞬のスキから巨神の体内へと取り込まれてしまう。目覚めた勇者は記憶を失い、精霊の加護もなくなっていた。そこに現れたのは、杭が胸を貫き、いつからここにいるのかも分からない、銀時計を持った少女・アイア。二人は勇者の記憶と出口を見つけるため、巨人の心臓部へと向かう。罠で溢れたダンジョンを進む中、勇者が次の部屋への扉を開くと、突如、何者かに背中を押され、奈落の底へと真っ逆さまに落ちていってしまいー。「悪いけど、これでおしまいです。さよなら、勇者様ー」
勇者科の卒業試験に落第した、白魔法の名門ヴァイス家のレシーロと、黒魔法の名門シュヴァルツ家のクローゼ。二人は再試験に臨むため、落第の判定をした元最強の赤魔法使い、リクの元で修行をすることになる。「あたしはレアスキルの“自己再生”が使えるんだ!」初級白魔法しか使えず、近接格闘に必要なスキルばかり取得しているミニロリ勇者のレシーロ。「…私は…“魔法剣”が使えます…」体術に必要なステータスが皆無なのに、攻撃魔法ではなく“魔法剣”を操る黒髪巨乳勇者のクローゼ。二人のステ振り&スキル取得の失敗を克服するため、魔力を失い落ちこぼれた赤魔法使いリクの育成計画が始まる!
汚染物質に覆われた世界で傭兵のカイルが出会ったのは、遺跡の深奥で培養液に浮かぶ少女だった。名前はなく、言葉も上手く理解できない、幼い機械の少女。「お前に名前は無いんだ。分かるか?」「ナイン?わたし、ナイン!」未知の戦闘能力を備えたナインと、なぜか彼女のマスターに認定されてしまったカイル。二人は楽園へと通じているとされるヘブンズゲートを求め、人類に見捨てられた世界を旅することに。ある時は親子のように、またある時は兄妹のように。そして、ある時は恋人のように。旅の中で二人の関係は変わってゆく。そして、未来へ希望を見い出した先に流れる、ナインの涙の理由とはー。世界の終わりに結ばれる、愛の物語。
人類は、大地を見たことがない。天地を貫く巨大な柱・ターミナルを中心に、彼らは街を造り国を建てた。旧世代の遺構であるターミナルを繋ぎ、空を横断する無数の鋼線。そこにぶら下がるゴンドラに乗り、流浪者たちは街を行き来して生活する。見渡す限り、一面の蒼。「警告。危ない、空に墜ちますよ」そう、これはー俺の知らない世界。青空に浮かぶ雲海の中、記憶喪失で倒れていた青年・クウガを拾ったのは、天真爛漫な流浪者スズと、彼女に尽くす機械人形のエア。少女二人と旅をする中でクウガが知る、己と世界の真実とはー。大空を舞台にした空創ファンタジー!