著者 : 福留しゅん
バエティカ王国の男爵令嬢、アンヘラ。男爵の庶子である彼女は成りあがるため、自らの通う学院で王太子をはじめとした貴い身分の男性たちに取り入り、多くの令嬢たちにいじめられつつも強かに過ごしていた。しかし、卒業パーティ前夜に突然、アンヘラは前世の記憶を取り戻し、自分が乙女ゲームのヒロインだということを理解する。しかもこのままでは明日、逆ハーレムエンドを迎え、今の自分では望まぬ人生を送ることになってしまうかもしれない…そこで彼女は信頼する従者エドガーの手を借り、エンディングが確定する卒業パーティまでの残る二十四時間で、逆ハーレムエンド阻止のため奔走することにー。
タラコネンシス王国の公爵令嬢のアレクサンドラ。彼女が、自分が乙女ゲームの悪役令嬢だと気がついたのは、なんと断罪イベントの前日だった!すでにアレクサンドラは、ゲームヒロインにさんざん悪意をぶつけたあと。というのも、ゲームヒロインが、アレクサンドラの婚約者である王太子に手を出したからだ。王太子も、どうやらあの芋女に惚れてしまった様子。このままでは明日、糾弾&婚約破棄されることは明白だ。だけど、素直に断罪されるなんて、まっぴらごめん!むしろ、自分を蔑ろにした人達へ目に物見せてやる!アレクサンドラは残り二十四時間で絶対絶命の状況を打開しようと動き始めたー。
日本で暮らしていた前世を思い出し、自分が乙女ゲームの悪役令嬢であることに気が付いたヴィクトリア。ところが、時すでに遅く、婚約破棄からの断罪イベントは終了、処刑が決定済みだった!処刑までは残り三十日。それまで牢獄で過ごすことに。せめて最後まで「悪役令嬢」らしく余生を楽しんでやると開き直ったところ、イケボな隣人や、かわいい看守の少年や、マッチョマン神父と仲良くなって…おまけに、ヴィクトリアを陥れた元婚約者達がなぜか自ら破滅の道を進み始めた!?