著者 : 笹本祐一
新たなミッションのために飛び立った美紀たちだったが、会社は爆破予告を受け、乗った飛行機は射撃レーダーに狙われた。突然の凶報から始まる謎の行方とは!?そして、天才少女学者スウがもたらした情報から、全世界が一つの目標へと動き始めるー。『ミニスカ宇宙海賊』著者の伝説のシリーズ、ノベルズ新装版完結編。宇宙をかけめぐる飛行士たちの夢が、いま現実となる。
これまでおおむね、オルクス一艦が居座るだけだった地球周辺空域が、にわかに騒がしくなった。天才少年ニコラスが率いるフログレンスの遊撃艦隊とハウザー司令の指揮下にある銀河帝国第三艦隊が、火星近傍で激突したのである。広大な銀河帝国の版図からすれば、利の薄い最果ての辺境星域で、なぜこんな事態が!?大いなる疑問を抱き、膠着状態の打開のためにパワー全開で動き出した意外な人物がいた。その名は-。宇宙人同士の内紛は大迷惑!恐るべし女子高生、艦隊戦を制圧。
一番手の宇宙船が彗星めざして出発したとき、美紀たちはやっと衛星軌道上で、ダイナソアを核とした遠距離宇宙船の建造にとりかかったところだった。勝負に持ち込むためには急がねばならない。訓練中の学生まで作業要員に組み込んで、マリオとヴィクターの指揮の下、突貫作業が続いた。ついに、宇宙船プシキャットは完成した。だがその時、キャプテン・デュークの健康状態という思わぬ難題が持ち上がった。
ゲドー社の吸収合併に乗り出したゲルニカは、三男坊トムを地球に派遣した。戦艦オルクスに乗り込み、かつての婚約者シモーヌや恋敵ハウザーと素知らぬ顔で再会を果たしたトムは、地球支社をでっち上げ、精力的な情報収集に乗り出した。当然、ハウザーは心中穏やかではない。なんとかゲルニクス社の支配を逃れようと、唯一の心当たりの人物に救いを求めようとしたのだが-。
断固、決行あるのみ。超国家組織に誘拐された同級生の超能力少女・小牧ノブを救出しようと、こともあろうに、横須賀沖に停泊中の米海軍の原潜カサンドラに潜入を図る三人の高校生がいた。超弩級原潜から硫黄海域の海底基地へ、そしてペース・シャトル、ルナ・ベースへと、高校生とタフガイ私立探偵が繰り広げる天衣無縫の追跡アクション劇。
シモーヌの結婚騒動でオルクスが地球を離れた隙に、宇宙海賦パスク・ダ・ルーマーがやって来た。悲壮な使命感に燃えるナミと野次馬三人娘を乗せたフォルクスワーゲンの特攻を鼻息ひとつで吹き飛ばしたダ・ルーマーは、東太平洋上のアメリカ海軍第七艦隊をも軽くあしらって高笑い。だが、岸田博士も狂気の笑い声を響かせていた。ARIELの真価を見せつける待望の機会が来たのだ。