著者 : 紅原香
蜘蛛縫組の糸廻輪廻は、義理人情を嫌う極悪非道の若頭。 彼が尊敬する組長の正太郎の側には、極道者とは思えぬ端整な顔立ちの男、千切常影がいた。素性不明のこの男は、ある日急に相談役に収まったのだ。 ……気に食わない。 しかし二人は組長命令で一緒に事件調査をすることに。 自分に殺意を向けてくるこの男と? それならついでに千切の裏を暴いてやろう。 きっとこいつの正体はーー。 不協和音しか奏でない最凶バディ、結成!?
将来に悩む、服好きのアパレル店員・十野紡希(元ギャル)は、超売れっ子の“パーソナルスタイリスト”有馬祐介が経営するサロン“ラルゴ”への転職を決意する。個人を相手に真摯なスタイリングを行う祐介の仕事に魅力を感じた紡希だったが、期待に胸を膨らませ出社すると、超無愛想な祐介にいきなり「クビ宣告」を受ける。しかも、それぞれ違う悩みを抱えたお客様方が待っていて…!?「なりたい自分の姿に変身して、無敵になって欲しいんです」新米パーソナルスタイリストの、人生を明るくするお仕事物語スタート!
低迷が続く藤見屋百貨店吉祥寺店は、再生をかけて食品フロアのリニューアルに乗り出した。食べるの大好きぽっちゃり女子・日向子も張り切ってB級グルメ企画を提出するが、高級志向のエリート上司・四ノ宮に却下されてばかり…。それどころか四ノ宮は日向子に本物の味を教えると言い出し、二人で食事に行くことに!そこでもB級グルメのプレゼンを繰り広げる日向子だがー「俺を納得させたければ、味で殴れ」「必ずおいしいと言わせてみせます」B級グルメが藤見屋を救う!?恋とグルメの百貨店攻防記!
駆け込んだ結婚相談所の相談員玲司と契約結婚をして早数か月。真面目で誠実な玲司に、咲は徐々に惹かれつつあった。そんな二人に、玲司の義父が早急に結婚式をするよう勧めてくる。しかも、義父の仕事関係者も呼ぶ盛大な披露宴を、と言い出してー。連れ子の遠慮から、身内だけのささやかな式がしたいという二人の希望を言い出せない玲司。「家族の顔も立てた方がいいかと思いまして…」「…私は家族じゃないんですか」契約結婚では本当の夫婦になれないの?夫婦って、いったい何?
美容師を辞めて福岡に戻ってこいという両親を振り切るため、結婚相談所に駆け込んだ私・西依咲は、目の前の相談員に訴えた。このまま仕事を続けさせてくれる人であれば、誰でもいい。年収も容姿も問わない。「書類上だけでもいいから結婚したいんです」「では、私はいかがでしょうか」二週間後、私は結婚相談員・成嶋玲司と入籍した。お見合い結婚でも恋愛結婚でもない。そう、これは利害一致の契約結婚ー。赤の他人とのまったく甘くない新婚生活がスタート!?書き下ろし。