著者 : 緒方剛志
君は知っているかな、あのホーリィとゴーストの伝説を?あの若い男女二人組の犯罪者はあまりにも誤解されすぎている。強盗、騒乱、破壊活動を繰り返した彼らは別に悪いヤツじゃあなかった。衝動で暴れていた訳じゃない。世の中に反抗してた訳でもない。二人はただひとつの選択をしただけーそれは“だって、ほっとけないし”という気持ち。だが哀れな世界の敵“ロック・ボトム”を解放しようとした彼女らの行動は数々の悪を呼び寄せ、遂には死神であるぼく、ブギーポップとの対面を呼ぶー悪に依存せず、正義に従順でもない二人組が、後先考えない陽気な犯罪と空回りのあげくに辿り着く先は生か死か?あるいはー。
“世界の敵”とはなんだろうか? ヤバいことばかり考えている奴がそうだというのなら、この世は既に敵だらけだろう。 このオレ、霧間凪には難しいことはわからない。だがその善悪の境界線みたいな所をブギーポップの奴は歩いている気がするし……そしてオレが中学生の頃に出会ったあの変わり者の女、九連内朱巳もまた、両方にまたがる場所に立っていた気がする。悪を恐れず、善に怯まずーーあの「傷物の赤」はそういう少女だったーー生命を停められた被害者たち。どこから襲ってくるか予測不能の敵。無為なる危機に対し霧間凪は如何に戦うのか。そして背後には迫りくる黙示録の予兆が……切ない恋心が“心のない赤”に変わるとき、少女は何を決断するのか。
“世界の敵”とはなんだろうか?ヤバいことばかり考えている奴がそうだというのなら、この世は既に敵だらけだろう。このオレ、霧間凪には難しいことはわからない。だがその善悪の境界線みたいな所をブギーポップの奴は歩いている気がするし…そしてオレが中学生の頃に出会ったあの変わり者の女、九連内朱巳もまた、両方にまたがる場所に立っていた気がする。悪を恐れず、善に怯まずーあの「傷物の赤」はそういう少女だったー生命を停められた被害者たち。どこから襲ってくるか予測不能の敵。無為なる危機に対し霧間凪は如何に戦うのか。そして背後には迫りくる黙示録の予兆がー切ない恋心が“心のない赤”に変わるとき、少女は何を決断するのか。