著者 : 葵居ゆゆ
わたし、花住苑子は両親を亡くしてから、妹の絢乃と二人でつましく暮らしていた。けれど、まだ19歳の学生である絢乃が、突然の妊娠と結婚を宣言したことをきっかけに大げんか。ボンタを掛け違えたように、すれ違って…。二人で暮らしていた東京のマンションは彼女と結婚相手に譲ることにして、わたしは大学時代の恩師の言葉を胸に、軽井沢へ向かった。それが、妹に贈る手作りウエディングと、染色家の若旦那・登季さんとの温かな出会いにつながっていきー。
病気の祖母に頼まれ神楽坂の菓子店「アデル」を訪れた茅由が出会ったのは、店主を名乗る傍若無人で失礼な男・輝。 がっかりする茅由に彼は、信じられない言葉を告げる。 「魔女の最も大切な能力は、人の悩みを聞く力だ」 なんと輝は、薬菓子と呼ばれるお菓子で人の心を癒やす“魔女”。 でも壊滅的にお菓子作りが下手なせいで、店は潰れる寸前だという。 祖母のため、仕方なく助手として「アデル」で働きはじめた茅由が目にしたのは……? 優しいレシピが人の心をつなぐ、ほっこりハートフルストーリー。
ある日突然、京極堂に転がり込んだ和菓子職人の卵・粟池太郎。名店を復活させるべく古書店の軒先で妖怪和菓子露店を開くが、おとずれるのは相も変わらず自称探偵や売れない小説家ばかり。おまけに関口巽は、小さな少年とともに面倒な事件を持ちこんでーー。奇妙な妖怪和菓子とお茶を片手に、京極堂こと中禅寺秋彦が日常に潜む秘密を暴く短編ミステリ6編。 「ここに集まる大人を基準に考えちゃあいけない。みんなちょっとどうかしてるからね」 目潰し魔事件後の夏休み、相談ごとを抱えた呉美由紀にそう言ったのは古書肆だったーー。ある日突然、京極堂に転がり込んだ和菓子職人の卵・粟池太郎。名店を復活させるべく古書店の軒先で妖怪和菓子露店を開くが、おとずれるのは相も変わらず自称探偵や売れない小説家ばかり。おまけに関口巽は、小さな少年とともに面倒な事件を持ちこんで!?一つ目小僧のみたらし団子、煙々羅の水蜜寒、幽霊カステラ、座敷童ぜんざい。奇妙な形の妖怪和菓子とお茶を片手に、京極堂こと中禅寺秋彦が日常に潜む秘密を暴く短編ミステリ6編。 第一話 みたらし団子/一つ目小僧 第二話 水蜜寒/煙々羅 閑 話 カステラ/幽霊 第三話 クリームあんみつ/ケサラン・パサラン 第四話 芋ようかん/ぬりかべ エピローグ ぜんざい/座敷童 あとがき