著者 : 蒼井祐人
800kmの行軍を成し遂げ、無事“エラー517”を克服した秋人とフィリアたち。しかし休む間もなく、彼らの元へ正体不明の“声”が届く。『-たすけて』と救いの手を求めるその人物は、全ての始まりとなったシステム“アルカディア”の開発者にして、秋人たちをここまで導いた“JUNO”だったー。救出した彼女の口から明かされたのは、“死を超越した子供たち”の秘密と“アルカディア”完全破壊の方法。全てを終わらせるため、向かうはテレサ社の本拠地、楽園都市・ティーラ。そして“JUNO”の真の目的を知った秋人は、ある決意を胸に最後の戦いへと身を投じる!
“アルカディア”の破壊から2か月。秋人とフィリアたちは慣れないながらも手を取り合い、武器食料の補給や基地の防衛に追われていた。そんな中、原因不明の病変“エラー517”に倒れる仲間が続出。さらにテレサ軍の大攻勢で追い詰められた秋人たちは、基地を捨て外の世界に踏み出す覚悟を決める。身体の不調を隠して最前線へと向かう秋人。そのバディに名乗りを上げたのは彼の幼馴染・玲奈だった。フィリアに対抗心を燃やす彼女は、秋人への諦められない想いを胸に秘めていてー。800kmの荒野を14日間以内に踏破せよ。少年たちの生死を賭けた行軍が始まる!
彼らは安く、強く、そして決して死なない。究極の生命再生システム“アルカディア”が生んだのは、複体再生を駆使して戦う10代の兵士たち。戦場で死しては復活する、無敵の少年少女たちだった。二大大国が覇権を争う大戦の最前線。合衆国軍のエースとして小隊を率いる少年・秋人は、戦績不振を理由に全滅必至な機密情報の回収任務を命じられる。しかし予期せぬ戦闘と崩落で仲間を庇った秋人は、因縁の宿敵である連邦軍のエリート少女・フィリアとともに、複体再生不能な地下深くで孤立。性格もスキルも正反対で相性最悪な二人が協力して、地上への帰還を目指すことになりー。死ぬことのない戦場で死に続けた彼と彼女の、邂逅と共鳴の物語が始まる!