著者 : 藤宮彩貴
平安後宮占菓抄 恋より甘いものが欲しい占い師、求婚される平安後宮占菓抄 恋より甘いものが欲しい占い師、求婚される
幼い日。婚約の儀に縮こまっていた実瑚の記憶に残るのは、緊張をほぐす甘いお菓子と、差し出された親王様のふくよかな御手。月日は流れ、実瑚はお菓子作りが好きな、やんちゃな姫となっていた。 苦手な占いの勉強をした、ある日の帰り道。実瑚は通りすがりのお屋敷に橘の実を見つける。そこへ現れたのは見目麗しい青年“橘の君”。どこか懐かしい彼に橘の実を使った甘味を振る舞うと、宮中に住むという彼の父にも食べさせてほしいと請われて……? 運命の再会に誘われ、実瑚の占いとお菓子作りが宮廷の闇を暴く! 目次 一、星を握って生まれた姫 二、甘いお誘いにはご注意を 三、不安も戸惑いも明日の糧にする 四、たとえ嵐が来たとしても 五、桜の姫は未来を言祝ぐ 六、今宵、後宮に咲く あとがき
焔の舞姫焔の舞姫
都よりほど近い淡海国に住む、やせっぽちの姿から「こじか」と呼ばれた少女。高く飛び跳ねてしまうため両脚には足枷の砂袋をくくりつけられ、端女として育った。ある時都より、頭中将・タケルがこじかのもとを訪れる。宮中の舞姫にふさわしいと、彼女を右大臣家で引き取るというのだ。実はかつての心の傷により、炎を嫌うこじか。暗闇で炎を灯す五節舞で踊れるはずもない。宮中から追い出され、ついには己の秘密を知ることになりー!?炎に愛された少女が運命に逆らい羽ばたく、圧倒的平安ファンタジー!
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