著者 : 蘇之一行
猟奇殺人事件が世間を騒がす大都市に、その身に不釣り合いな大きな傘を携えた少女と顔に傷がある恐ろしい風貌の青年の姿があった。二人組の名前は夜子とサトル、国際法で開発を禁じられた生体兵器である。彼女らの目的はひとつ、“D.O.G”と呼ばれる生体兵器たちを殲滅すること。半年もの間、手がかりすらない事件の話を聞きつけ、はるばるやってきたのだ。人を装い群衆に紛れ込む怪物を狩ることが可能なのは夜子しかいない、なぜなら彼らを生み出したのは彼女自身だったのだからー。悲壮なるダーク・アクションファンタジー、ここに怪演!
「緊急事態だ、大佐…うんこを漏らした」その日、特殊部隊で伝説の英雄と呼ばれた男・黒柳力也は日本にいた。部隊を辞め、幼稚園の先生として働くためだ。幼児の世話など新兵の教育に比べれば容易い、そう思っていたが…。担当する『こぶたさん組』の園児たちは、うんこを漏らし、力也がケンカの仲裁に入れば股間を殴り、顔が恐いと泣き出す始末。さらに善意で行った防犯対策(落とし穴)、不審者の捕縛(保護者)、幼稚園バスの強化(魔改造)など、ことごとく先輩のかおる先生に叱られてしまい…。力也は園児たちの子守りを遂行し、立派に卒園させることができるのかー!?
「私は死神。あと七日で死ぬことを君に伝えに来たのー」塾の帰り道の交差点で出会った、僕にしか見えない彼女は、死を告げに来た死神だった。頑張ったところで意味なんてない。尊敬する兄の死後、僕は生きる価値を見いだせないでいた。それがあと七日だと聞かされたからって、どうだというのだ。そんな僕を哀れんだのか、彼女は一緒にとびっきりの七日間を過ごそうと提案してきてー。生きることに執着しない僕と、生きて欲しいと願う死神が過ごした、切なくも美しい七日間の物語。
魔法学校に通う優等生アイリは、拳を握り締め燃えていた。いつの日にか、極悪弁護士キールを倒すことを夢見てー。だが、その手に握られているのは雑巾。アイリは相も変わらずキールの許で、タダ働きさせられているのだった。アイリが働く法律事務所のキールは、勝利のためなら手段を選ばない無敗の男。そんな彼が挑む次の依頼は、冒険者によって殺されたモンスターの敵討ちだ。冒険者がモンスターを倒すことが当たり前のこの世界で、キールが導き出す常識破りの奇想天外な解決策とはー!?詭弁を弄して勝利を勝ち取る無敗の弁護士と、心優しき魔法少女が織りなす痛快リーガルファンタジー。
「それでも僕はやってない!」法廷に響く悲痛な声。満員ダンジョン内の痴漢疑惑で捕まった冒険者の裁判だ。武器をSM道具と偽った脱税疑惑や、腕利き冒険者によるパワハラなど、ガイナース王国裁判所で扱われる訴訟事件は様々だ。ダンジョンを出れば、剣士も賢者もただの人。王国を統べるのは法律ーつまり、剣と魔法の世界で最強のジョブは“弁護士”なのである。そんな国で無敗と名高いキールは、脅迫・捏造は当たり前の悪徳弁護士だ。ある日、彼の噂を聞きつけてきたのは、心優しい魔法使いの少女アイリ。恩師を救いたいという彼女は、法外な依頼料の代わりにタダ働きする契約を結ばされー!?
祝・左右田伊織、念願の連載決定!!やっと、この天才漫画家の実力が認められたということか…えっ、やっぱり連載撤回って、どういうことですか!天国から一転、窮地に立たされた僕に、さらなる試練がー初恋の少女であり、漫研部長の萌黄にアメリカへの帰国騒ぎが持ち上がったのだ。しかも、そんな彼女から人生初の告白を受けて!?そして僕は気付いていなかった。そのシーンを、楪葉が目撃していたということを。連載への答えと告白への返事、どちらも文化祭終了までに決着をつけなければいけない。伊織が出した答えとはー。電撃文庫MAGAZINEにて連載され、好評を博した完結編が、文庫になって登場!
国民的アイドル兼漫画家の夜桜と超人気高校生漫画家の楪葉が、雑誌の売り上げで勝負することに!負けたら連載を移籍するだって!?イベント抽選券にグラビア表紙と、アイドル効果で売り上げを伸ばそうと目論む夜桜陣営に対し、「もちろん負けるつもりはありません」と答える楪葉。僕はなんの心配もしていなかったが、なぜか自信を失っていった楪葉は、漫画をやめるなんて言い出す始末。ふっ、これは天才高校生漫画家である僕こと左右田伊織の出番だな。-この勝負、勝つぞ楪葉!
連載を賭けて「西の天才高校生漫画家」と対決!?高校生兼新人漫画家の僕こと左右田伊織が、編集長から持ちかけられたのは、新人漫画家・高良翔太郎とのマンガ勝負。ジャンルはずばり恋愛マンガ!この展開も、楪葉に憑いたマンガの神様の影響なのか!?まあ僕が負けるはずがないけどな。でも翔太郎は恋愛ジャンルが得意らしく、実力は楪葉も認めるところ。もしかしてまずいんじゃないか!?勉強のため楪葉と人生初のデートをしたり、ベテラン少女漫画家糸屑ほたるのアシスタントをしたり、研鑽を重ねる僕。だけどやっと掴んだ面白い恋愛マンガを描く方法は、「恋愛をしないこと」だと!?恋とマンガ、伊織はどちらを選ぶのか!
学校の廊下で美少女・楪葉とぶつかった日から、高校生兼新人漫画家の僕の毎日はトラブルだらけ。え?彼女は実は僕の憧れの人気漫画家で、マンガみたいなトラブルを巻き起こす“マンガの神様”に憑かれてるだって!?確かに彼女はマンガみたいな美少女だし、僕は人生初のスランプに陥るし、転校生が初恋の女の子で隣の席になるし。ま、まさかこれが、“マンガの神様”の力…!!だけど僕はそんなもの、絶対に認めてなんかやらない。そして楪葉、必ず君のマンガを超えてみせる!!!マンガの神様によって巻き起こる、トラブルいっぱい青春ライフ!第21回電撃小説大賞“銀賞”受賞作。