著者 : 西村西
転生者(ストレンジャー)であるユキトが営む名代辻そば異世界店は、旧都アルベイルで人々の胃袋と心を満たし続けていた。 続々とメニューが増え、ますます活況を見せるツジソバには、今日も今日とて新たな客が訪れる。 大陸にその名を轟かせる剣豪、魔族の国の王女である龍人族の少女、霊峰と呼ばれる地に住まうエルフ、ツジソバ従業員チャップの弟、『拳聖』の称号を持つ鮫のビースト、逃亡中の身となったウェンハイム皇国の貴族ーー。 ツジソバの一杯には、彼らの生き方を、人生の目的を、そして運命をも変えていくような力があった。 そんな不思議な一杯が織りなす人間模様を描く珠玉のグルメファンタジー、待望の続刊をどうぞご賞味あれ。
旧王都アルベイル。この街には景観に馴染まぬ不思議な食堂がある。 通称ツジソバと呼ばれる名代辻そば異世界店では、ヒューマンの店主がソバという珍しい料理を出しているのであった。驚くほど安くて美味いソバの数々、酒場よりも上等で美味い酒、そして王宮の料理すらも凌駕するカレーライスなどが食べられる店である。 ある日突然、旧王城を囲う城壁の一角に現れたツジソバは、瞬く間に旧王都で一番の人気食堂となった。ヒューマンのみならず、エルフ、ビースト、ドワーフ、魔族さえもこの店の美味の虜になっている。 転生者ユキトが営む『名代辻そば異世界店』では、今宵も訪れた人々が美味なるソバに舌鼓を打つ。心の拠り所として、食の癒やしに包まれる場所としてツジソバの物語が幕を開けたーー。
『アーサー王物語』の世界とほぼ同一の“異世界・グレートブリテン”に召喚された、『アーサー王物語』が大好きな日本の高校生・来人。まずは選定の儀式で起こる悲劇を回避するため、アーサーとマーリンとともに危険な芽を摘んだはずだった。しかし、実際には物語通り反逆者たちが蜂起。多くの命が奪われてしまう。今のままでは悲劇を書き換えることが出来ない。そう感じた来人たち一行は、物語でキーアイテムとなる『聖剣エクスカリバー』と、新たな仲間であるランスロットを求めて旅に出るが…。
“異世界・グレートブリテン”では大魔導士マーリンの命の灯が消えつつあった。最期を悟った彼は、弟子のリィナに異国の言葉で書かれた古い予言書を渡す。本のタイトルは『アーサー王物語』。いくつか差異があるが、実際に起こった事が書かれているその予言書には、リィナの友人・アーサーの死が綴られていた。一方、アーサー王物語が大好きな日本の高校生・来人は修学旅行で聖地イギリスに居た。常々「悲劇じゃないアーサー王物語は無いのか?」と感じていた彼はまだ見ぬ物語を求め古書店で1冊の奇妙な本と出会う。宿に戻って早速読み始めるも突然森の中に転移してしまいー!?
神獣『フェニックス』を守るため、剣神皇帝の血を引く剛将ワグナスを退けたケイレヴたちに最大の危機が訪れる…。大砂漠より発掘された要塞型巨大兵器「デウス・エクス・マテリア」を巡り、新たな敵と対峙することになったケイレヴたち一行。敵の名は、ヴェルサス・グリスベーンー大陸最強の国家「タイダロス連邦」元帥であり、未知の右腕と篭手型Dマテリアを持つ『超越者』だった。大切な仲間を守るため、命を削る奥義でヴェルサスに立ち向かうケイレヴだったが、ヴェルサスの持つ強大な力の前に敗北を喫してしまい…!?乱世の混沌を魔人の炎で灰燼に帰す、ヒートフル・ファンタジー第3弾!
魔導国家リヒターが軍事国家アーミラルに吸収されてから数年後、大帝国グリマルタが旧リヒターの聖地に眠る神獣奪取に乗り出した。不死鳥信仰と聖人、転生の伝承ー数々の謎が眠る聖地侵攻を阻止すべくアーミラルの男が動き出す。かつてケイレヴ・レッドに敗れ去った氷の魔人「アスタロト」を右手に宿す旧リヒター将軍イーライ・ブルー。彼はケイレヴに連れられ、リヒター家の血を引く少女フリエの危機を救うため、共に聖地へと旅立つことに。だが、二人の前には剣神皇帝の血を引く剛将・帝国総司令ワグナス・グリマルタと、その妹で大魔導を秘める皇女アグリアスという二人の強敵が立ちはだかるのだった…。魔人ベリアルの左手を持つケイレヴ×魔人アスタロトの右手を持つイーライ、交わらぬ紅き炎と蒼き氷ー最強の二人を中心に、新たな物語は動き出す。
時は戦国、争乱の世。ウォールトル大陸では、北部軍事国家アーミラルと南部魔導国家リヒターが熾烈な争いを繰り広げていた。強力無比な一振りの魔剣により帝国を築き上げた剣神皇帝ーその強大な力を秘められた「皇帝の遺産」を巡るこの戦争に終止符を打つ者が現れる。魔王クラスの魔人「ベリアル」を左手に宿し、爆炎を操る最強の炎使いーその男の名は、ケイレヴ・レッド。アーミラルが誇る一騎当千のイカレた戦闘部隊「デッドマンズ」の一人である。そして、連綿と続く戦争は英雄の活躍によりついに終わりを迎えることとなる。だが、新たな争いの火種が生まれることをこの時誰も知る由もなかった…。