著者 : 長尾彩子
小さな村の診療所で、調薬師として働くティアナ。ある日診療所の医師が重病に倒れ、途方に暮れるティアナに、精霊たちは「カレンデュラの森の城の王子ならなんとかしてくれるはずだ」と言うが……!?
王女付きの侍女として働いているミカエラ。ある日、かねてよりミカエラの剣術の腕を買っていた国王の決定により、急に侍女の任を解かれ、アドリアン王子の身辺警護を任されることになり…?
異母弟が倒れた際に『忌み子』に認定され、幽閉された王女リースヒェン。迎えに来た婚約者の天才医師エレンフリートに「貴女の『粛清権』を買った」と、辺境の城へと連れ去られるが・・・!?
改邪聖省の祓魔師アデリナの特技は料理。葡萄酒や、魔除けの薬草や聖水を使った料理を食べさせて魔を祓う。《異例の忌み子》と呼ばれる第一王子エルヴィンの祓魔を命じられるが、彼には秘密が……!?
忌み子の王女ユリアーナは頭が悪いふりをしつつ、医薬の研究や飢饉に備えての南瓜作りに取り組んでいた。ある日、魔性の力を持つという忌み子を警戒する父より、異端審問官クラウスが遣わされ……?
魔王の血を引くバルバストル伯爵家が治めるアラザン。“黒猫"のあだ名を持つ少女エリーゼは、人間の食事が必要ないはずの伯爵家の料理人に任命された! 伯爵令息のアランの魔力に関係あるようで…!?
時は平安ー。京のはずれの邸に暮らす、靖子と咲子。最近、咲子には気がかりなことがあった。靖子が、気味の悪い男につけ狙われているのだ…。(表題作)都でも屈指の美姫といわれる奏子。密かに、血の繋がらない兄に恋をしていたが、ある日、一冊の日記を見つけてしまい…?(瑠璃と桜の人魚姫)-四季折々の京が舞台の、戦慄のホラー短編集。全4編収録。この世で一番怖いのは、だあれ?
冬の京では、疫病が広がりつつあった。咲良と火夏は玉兎堂で自分たちの仕事をこなしていたが、ある日、火夏が変調をきたす。神気と霊力が著しく弱くなり、呪禁巫医としての仕事ができなくなってしまったのだ。火夏の父から「咲良の父は魔性のもの。火夏の変調は、咲良の近くにいすぎたせいだ」と聞かされた咲良。苦しむ火夏の姿を目の当たりにした咲良が選んだ道とは…!?涙の完結巻…!
呪禁師に任官されてから一か月あまりー。医師としてはひよっこながらも、相棒の火夏と一緒に、咲良は充実した毎日を送っていた。人と同じように、病や怪我、そして恋に悩む妖たちの助けとなれることに喜びを感じるのだ。そんなある日、一人の美少女が咲良を訪ねてくる。花崗と名乗る少女は突然「呪禁師の座を私に譲ってよ」と言い放ち…!?一方、花崗が男であることを見抜いた火夏は…!?