著者 : 雪仁
「俺が作った料理を幸せそうに食べてもらえるの、好きだなって思ったんで」 一人暮らしの高校生、夏臣は留学生で隣室に住む少女、ユイに合鍵を渡して正式な交際を始めていた。季節も秋が過ぎ冬へと向かうころ、進路決定のため、将来はどんなことをしたいのか考える二人。 夏臣の母親の急な来訪や、クリスマスのデートを経験して、ユイと過ごす日々が当たり前だけどかけがえのないものだと実感した夏臣は、ある決意を口にする。 そんな時、ユイの姉ソフィアが再び来日して、ユイと一緒にモデルの仕事をすると言い出してーー 夏臣たちの親友、慶と湊の関係も進展!? 甘い日々が未来へと進む、第4巻!
「じゃあユイはその旅行、行くの?」 「それは……その、まだ話せてなくて」 一人暮らしの高校生、片桐夏臣とイギリスから留学してきた隣室の少女、ユイは夏の花火大会デートを経て相手への恋心を自覚していた。だが、二人が大切な想いをどう扱うのか考える間もなく、訪れた福引で温泉旅行のペアチケットに当選してしまう。「行きたい」という気持ちはあるが、どう話して良いかわからない夏臣とユイ。それぞれの友人にも相談するのだが、気持ちはもう固まっていてーー 「「……あのさ」」 居心地のよい関係を続けるのか、その先へ踏み出すのか。甘い日々を過ごしていた関係が、変化しようとしていた。
「……私と夏臣の関係って、どう説明すればいいんだろう」 一人暮らしの高校生、片桐夏臣と隣室に引っ越してきた黒髪碧眼の美少女、ユイが共に食卓を囲む日々は続いていた。学校では変わらずクーデレラと評されるが、夏臣の前では柔らかい微笑みを見せることが多くなったユイ。そんな二人の関係は、夏臣の親友がくれた花火大会のチケットをきっかけに変わり始める。 「……デート?」 「男女二人で花火大会に行ったらデートって言うだろ、普通は」 お互いがお互いを大切に想い、居心地の良い関係だと自覚した時、二人の関係は更に甘さを増していくーー
「こちらのお弁当は、どうして半額なのかと思いまして」 一人暮らし二年目の高校生、片桐夏臣の隣室に黒髪碧眼の美少女が引っ越してきた。その少女、ユイは本物の貴族令嬢らしく、学校でのそっけない反応から付いたあだ名は「クーデレラ」。他人を頼ろうとしないユイだが、実はかなり世間知らずなところがあるのを知った夏臣は、彼女を手助けしていくことを決意する。 「今日の晩御飯は……鶏のからあげ?」 「鶏肉が安かったからな」 「ん、夏臣のからあげ大好きだからすっごく楽しみ」 お隣同士の立場から、甘々でじれったくなるような関係への日々が始まるーー