著者 : 雪崎ハルカ
鴉野伊吹は、世間では不良と恐れられていた。ある日、伊吹は幼なじみを危機を救うことになるが、代わりに命を落としてしまう。魂になってしまった彼に死神が生きる方法を告げるのだが、それは「きみを助けたい、と心から思ってくれる人に三日以内に見つけて貰うこと」だという。一匹狼の自分を救う者などいるのだろうか……と諦めかけたとき、一人の少女と目が合う。見知らぬ少女・ユリと伊吹のおかしな共同生活が始まる。 鴉野伊吹は目つきが悪く、売られた喧嘩はすべて買う(そして勝つ)ことから、不良と恐れられていた。そんな伊吹は、ある徹夜ゲーセンの帰りに幼なじみの涼音の危機を救うことになるが、代わりに命を落としてしまう。正確には魂が抜けた状態であり、その魂に死神がこう告げた。「きみを助けたい、と心から思ってくれる人に見つけて貰ってね、三日以内に!」と。一匹狼の不良である自分を助ける者などいない、と自暴自棄になっていたとき、見知らぬ少女と目が合った。彼女は一体何者なのか、そして何故、伊吹が元に戻る ための協力を拒むことをしなかったのか……。通りすがりの謎の少女・ユリと伊吹の不思議な共同生活で、二人の世界は大きく変わる。
憧れの剣士になれた黒野刀禍だが、それは精霊・夜空の力でしかないと自覚していた。ある時、彼の目の前で新形の妖怪“ねくら”が同僚の姫野を異世界へと連れ去る。剣士達にとって仲間の犠牲は日常茶飯事、という様子に刀禍は違和感を抱き、なんとしても“ねくら”を倒すと強く誓うのだった。だが再び“ねくら”の犠牲者が出る。なんとそれは刀禍の相棒、夜空ーー。相棒を失い絶望する刀禍は、別の精霊と再契約など考えられず葛藤する。そんな彼を煽るように、“ねくら”は姫野の姿をして現れた。なぜ姫野の姿なのか、妖怪たちの真の目的とは!? 幼馴染みの音桜、学院のころからの友人・勇美、そして先輩剣士の隼人と共に妖怪討伐へと向かう!!
異世界から現れる妖怪たちを討伐する“剣士”に憧れるが、試験に落ちまくり、最後通告まで突きつけられた刀禍は、コンビニで出会った自称最強の精霊に契約を迫られた。精霊と契約すれば特別な力を得られ、剣士になれるのではと考えた刀禍だったが、彼女は精霊としての力は何も持っていないという。いわゆる“落ちこぼれ”の精霊の何が最強なのか? 刀禍は精霊・夜空を疑うが、先もないのでしぶしぶ契約を決める。落ちこぼれコンビが誕生し、数々の強敵を迎える事になるが……? 第5回チャレンジカップ《佳作》受賞の本作は最弱? 最強?