著者 : 青木杏樹
妻子を殺された復讐のため、瀕死の重傷の中、己の死を回避する代償として悪魔・ベルと契約した刑事・一之瀬朱理。 「担当する事件の被疑者は必ず死亡する」と周囲から不審を抱かれながらも、ベルに犯罪者たちの魂を捧げて生命をながらえ、朱理は執念の捜査で真犯人を探しだした。 人知を超えた存在【黒い悪魔】に復讐を果たすべく、朱理はある決断を下す。ベルすらも欺きながら、朱理はその目的に近づいていくがーー。 宿命づけられた人間と悪魔、ダークサスペンス完結編!! 【登場人物】 ◆一之瀬朱理 担当する事件の被疑者は必ず死ぬ、と噂される孤高の刑事。妻子を殺された過去を持つ。 ◆ベル 悪魔を自称する、見目麗しい謎の青年。欲望に忠実で奔放な性格。なぜか時代劇が好き。 序章 第一章 白馬の王子様 第二章 おとうさんとおかあさん 第三章 許されざる幸せ 最終章
怪死体や猟奇殺人事件を捜査する“奇特捜”所属の刑事・一之瀬朱理には、一つの噂があるー彼の担当した事件は必ず“被疑者死亡”で終わると。3年前に起きた一家惨殺事件の唯一の生き残りである朱理。瀕死の重傷の中、突如現れた悪魔を名乗る青年・ベルと契約した朱理は、己の死を回避する代償として、犯罪者の命を捧げていた。全ては家族を殺した犯人に復讐をするためー謎めいた狡猾な悪魔・ベルと共に、朱理は凶悪犯罪者達を葬る。衝撃のダークサスペンス!
“お手元に始末したいものはありませんか”池袋を震撼させる大学生連続リンチ殺人、通称・てるてる坊主殺人事件。被害者は皆、頭にビニール袋が被された姿で発見される。ジャーナリスト・小柳は被害者たちと怪しげな二人組の繋がりを掴む。-依頼を受けた“もの”を秘密裏に始末するという都市伝説めいた存在、始末屋バルトアンデルス。異能を持つ盲目の少女・律と、彼女を保護する一見軽薄な男・陽司。謎に包まれた彼らの思惑に、やがて事件は絡め取られていく。
「共犯者にならないか」警視正銃殺事件の証拠ねつ造の疑いをかけられた検事・諭吉の前に現れた、正体不明の男・山田誉。心理学者と嘯く彼は、事件の鍵となる重要な証拠を握っていた。事件の真相に気づいた部下が殺され復讐を誓う諭吉は、訝しみながらも誉と協力関係を結ぶ。しかし事件は次々と犠牲者を増やしていきー。そして、『顔の無い男』誉の隠された真意と衝撃の真実に、戦慄するラストを迎える。手に汗握る緊迫の犯罪心理サスペンス!
行動心理分析特別捜査権利法ー通称“特権法”に登録された民間人プロファイラー、犬飼。悪魔的手法で難解事件の真相を暴いていく彼の目の前で、殺人事件が起こった。容疑者として逮捕されたのは、彼のアメリカ滞在時代の親友。凄惨な現場に残された『J』の文字、次々と起こる連続刑事殺し…混迷を極める事件は次第に、犬飼の隠された過去へと繋がっていきー。なぜ犬飼は“黒妖犬”と呼ばれるプロファイラーになったのか。衝撃の犯罪心理サスペンス、第二巻!
「俺は邪悪な話術を使う、悪魔なんだよ」死体マニアの変人ながら、天才的頭脳で若くして犯罪心理学の准教授を務める男、犬飼。彼は“特権法”登録ナンバー〇〇二ー難解事件の捜査を特別に国に認められた民間人プロファイラーだ。“黒妖犬”の異名を持つ彼は幼馴染の副検事・諭吉から持ち込まれる凶悪犯罪の真相を“悪の心理学”で狡猾に暴いていく。しかし、犬飼が死体を愛するきっかけとなった25年前の事件ー諭吉の母の自殺だけは真相が不明で…。