著者 : 静月遠火
その家には約束事がある。それは“決して一人で入ってはいけない”ということーー。 大学生の冬馬が夏休みに実家に帰省すると、父親から民俗学を学ぶ学生・雪穂のフィールドワークのためにある場所への案内役を頼まれる。そこは例の約束事がある家だった。目的地に向かう道中、雪穂は不思議な話をする。曰く、例の家には必ず誰か一人が囚われて、次の人が来ない限り永遠に出られなくなってしまう、というもので……。 --これは、家にまつわるひと夏の物語。 一章 夏の自殺 二章 秋の冒険 閑話 僕と白乃のなれそめの話 三章 冬の思い出 閑話 僕と白乃のなれそめの話2 四章 雨の変転 五章 春の逡巡 六章 誰そ彼 七章 彼は誰
学年も性格も違うイケメン5人の共通点は、“サンリオのキャラクターが好き”な事。ある日、北海道で旅館を営む俊介の叔父さんから「従業員の殆どがぎっくり腰になってしまった!」とSOSが届いた事を切っ掛けに全員で冬の北海道へお手伝いに行く事に。美しい雪景色を楽しみつつ、慣れない仕事に奮闘するサンリオ男子達だったが、宿泊者の荷物が無くなるという事件が発生しー!?サンリオ男子達の煌めく青春の1ページがここに。
ゴールデンウイーク明けの5月7日、廻谷千瀬は久しぶりに学校へ行こうとしていた。しかしふと気がつけば、今日は昨日過ごしたはずの5月6日だった。以来、千瀬は5月6日を繰り返すことに…。しかも、ほかの人たちはなにも知らず同じ日を過ごしていた。なかば自棄になりながら、何度目かもわからない今日を過ごしてた時、千瀬は新海百音に出会う。たまたま千瀬の話を聞いてくれた百音を頼りに、千瀬はこの奇怪な現象から抜け出そうとするが…。
演劇サークルの活動費を捻出するため、心理学部の教授が行う奇妙な実験に参加した大学サークルのメンバーたち。外界との接触を遮断されて、一ヶ月間、ひとつ屋根の下で過ごすことになった彼らは、「お風呂が狭い」、「部屋の壁が薄い」、「外の空気を吸いたい」と文句を言いながらも、文化祭前夜のような日々を、それなりに楽しみながら過ごしていた。しかし実験開始から6日目、サークルのアイドル的存在の雪姫が、忽然と姿を消して…。
「僕はもうすぐ君の彼氏になる男…でも僕たちは付き合ってはダメだ。なぜなら僕たちが付き合うと、不幸な事件や事故が次々起きて、いつか僕らは人を殺すから…」波河久則はお調子者の高校二年生。その日も悪友二人と一緒に、そんな悪戯電話をかけて遊んでいた。その数日後、久則は隣の高校に通う三条有亜と出会い一目惚れ。しかし久則との付き合いが深まるに連れ、有亜のまわりで思わぬ事故が…。嘘と現実が交差する学園ラブミステリー。
遠野綾は高校二年生。平凡な日々を送る彼女の一番の幸せは、部活を通して知り合った他校の男子生徒、村瀬一哉と毎日電話で話すことだった。何度も電話をするうちに、互いを友人以上の存在として意識し始めた二人だったが、夏休みの終わりに一哉は事故死してしまう。本来であれば、二人の物語はそれで終わったはずだった。しかし一哉の通夜の晩、綾のもとに一本の電話がかかる。電話の主は死んだはずの一哉。そして戸惑う彼女にその声は告げた。死んだのはお前の方ではないのかと…。二人が行き着く真実とは!?出会えぬ二人の運命は!?携帯電話が繋ぐパラレル・ラブストーリー。切なさともどかしさが堪らない、第15回電撃小説大賞「金賞」受賞作。