著者 : 風見鶏
滅びかけた異世界で、ケースケとニトの旅は続いていた。それぞれの“探し物”のためまずは地図を探して、二人はこの世界の人々が信仰する「聖女さま」を奉る聖堂がある廃村に辿り着く。その周辺に暮らす生き残りの人々と関わるうちに、彼ら彼女らが皆何かしらの痛みを抱えていることを知った二人は、そこで出会った届け屋を営む獣人の少女・シャロルの“探し物”を手伝いながら、生き残った人々に笑顔や希望を与えるため、村に伝わる灯花祭という「聖女さま」への感謝を表す祭を復興させようと奔走するのだが…?心温まる、異世界ロードムービーファンタジー続編が登場!
その異世界は滅びかけていた。人が結晶となり消え、白い砂漠に呑まれゆく中で、現代からの迷い人・ケースケは元の世界に帰る方法を探し求めて、蒸気自動車で旅をしている。あるとき成り行きで、道中に出会ったハーフエルフの少女・ニトの“探し物”を手伝うことになり始まったちぐはぐな二人旅は、生き残った人々との出会いと別れを重ねていくうちに、少しずつ変わり始めていく。やがて、あらゆる問いに正しい答えをくれるという“魔女”のもとを訪れた二人は、それぞれの“探し物”について尋ねようとするのだがー!?じわり心温まる、異世界ロードムービーファンタジー開幕!!
ここは、この異世界でただひとつのコーヒーが飲める場所。現代からやってきた元高校生ユウが切り盛りする喫茶店だ。異世界での暮らしにも慣れ、三度目の年越しが近づくある日、ユウは意外な人物から「元の世界に帰るべき時」が来たことを告げられる。コーヒー好きの竜族ファルーバさんからは“竜の花嫁”探しの手伝いを頼まれるし、常連さんと新年を祝うパーティーの準備だってある。それでもやっぱり頭をよぎるのは、試験を終え一時的に街に帰ってきたリナリアのこと。想いを伝えたら迷惑なんじゃないか、とか。あれこれ悩むユウに、容赦なく異変は起こり始めてー!?
ここは、この異世界でただひとつのコーヒーが飲める場所。現代からやってきた元高校生ユウが切り盛りする喫茶店だ。迷宮街にまもなく冬がやってくる。歌姫の公演で沸いていた街も落ち着きを取り戻し、ユウの店も深夜営業から昼間の通常営業に戻ってきた。いつもの日常が帰ってきたのだ。季節のメニューを考えたり、手紙の返事を書くためにアイナに異世界文字を教えてもらったり、お客さんとのチェス勝負に乗ってみたりと、この世界に馴染みはじめたユウ。気がかりなのは、治療魔術師になるための勉強で忙しいリナリアとの距離…そんな中、貴族のお嬢様アイナに結婚話が持ち上がって?
ここは、この異世界でただひとつのコーヒーが飲める場所。現代からやってきた元高校生ユウが切り盛りする喫茶店だ。いよいよ迷宮街に歌姫がやってきた。日に日に賑やかさに拍車がかかる街の喧騒から離れるように、ユウの店は深夜営業中。そんなある雨の日、ユウは店の裏口に座り込んでいた、真っ白なドレスに身を包む鳥族の女の子ティセと出会う。「わたし、またここに来ていいですか?」深夜に集う「ろくでなし」なお客さんたちのなかで、いつの間にか場違いな常連となっていたティセ。どうやら彼女こそ祝祭の主役である「歌姫」そのひとらしく…?
ここは、この異世界でただひとつのコーヒーが飲める場所。現代からやってきた元高校ユウが切り盛りする喫茶店だ。迷宮街に歌姫がやってくる。街は観光客でごった返してお祭り騒ぎ。ユウの店にも新規客が増えてきて、てんてこ舞いしていたところ、リナリアが悩みを抱えて来店してきた。なんでも、学院の寮が立ち入り禁止になり宿を探しているらしい。「うちに泊まったら?部屋、空いてるけど」「なっ、なななっなにを…変なことしないわよね?」住み込みアルバイトのリナリアと、仕事も食事も寝るときもいつも一緒の夏休み。ドキドキの同居生活が始まります。
ここは、この異世界でただひとつのコーヒーが飲める場所。現代からやってきた元高校生ユウが切り盛りする喫茶店だ。アイスコーヒーやパンケーキ、照り焼きバーガー、親子丼ならぬ親子パン等など新メニュー開発はもちろん、お客さんの話をカウンター越しに聞いてあげるのも喫茶店のマスターの仕事。女の子にモテたい。一生だらけて生きたい。ずっと愛しのあの子のそばにいたい。立派なお届け屋さんになりたい…この世界の住人たちにも様々な「夢」がある。そして、毎朝のようにカフェ・オ・レを飲みに来るようになったリナリアにも…?とびきりの料理と飲み物で、今日も異世界喫茶は賑わいます。
迷宮都市の一角にある異世界でただひとつの喫茶店。女騎士にエルフやドワーフ、そして街の有力者までもが密かに通うこの店に、魔術学園に通う少女リナリアが現れたことで、店主ユウの異世界生活は色めき立ち始め?