著者 : 高山しのぶ
蒼眼の葬送隊からなんとか逃れた一行だが、そのさなか桜が姿を消してしまう。イリヤによってロンドンに連れ去られていたのだ。牢に閉じこめられ、蒼眼の女を人間に戻す“邪眼殺し”の能力を繰り返し試される桜。頼りになる仲間たちと引き離され、たったひとりでこのピンチをどう切り抜ける…?一方、三月たちと一緒に桜の行方を追いながら、蜜蜂は今の自分に果たして桜を捕えることができるのかを考えていた。
ついに夏草と合流。眠りから覚めた彼は、意外なことに何ひとつ記憶を失っていなかった。一行は伯爵夫人の城を後にし、三月が夏草のために集めた蔵書と、鎖様が七百年前に書いた『成長しない子供』に関する論文を保管するサンクト・ペテルブルクに向かう。その陰で、実は蒼眼の一族である蜜蜂は、この先も疑われることなく旅に同行するため桜を籠絡せよとの密命を受けていて…?対・蒼眼の戦い、いよいよ本格化。大人気シリーズ続篇第3弾!!
七百年ぶりに目覚めたユースタスは恋人の砂鉄のことだけ忘れていた。何とか彼女の記憶を取り戻したい桜だが、当の砂鉄が何も言わず、見守ることしかできない。一方、三月の願いで“銀魚”の力を使ったユースタスにより、夏草の眠る方角が判明する。どこかは分からない、けれど夏草は生きているー。希望を胸に一行はグラナダを出て東北東を目指す…!!旅の終わりから約七百年後の世界を描く「金星特急」続篇、いよいよ本格始動!!
女だけが暮らす絶海の孤島・犬蛇の島で育った桜。彼女が15歳になったある日、島にいわくありげな二人の男が降り立った。男の一人は桜を見つけると、満面の笑顔でこう言ったー「迎えに来たよ、桜」。三月と砂鉄と名乗る彼らは桜の父親の仲間で、自分も知らない自分の過去を知っているらしい。まだ見ぬ世界をその目で見るため、彼らとともに島を出ることにした桜だが…?今度の主人公は錆丸と金星の娘・桜。大人気「金星特急」続篇スタート!!
金星特急の旅から八年、横浜で経営するバーを人に任せ、当時お世話になった面々を訪ねる旅に出た錆丸。月氏の幕営地で無名の赤子と初めて顔を合わせ、北極圏の村で夏草の母の墓を建て、最後に辿り着いたグラナダで先行していた砂鉄とユースタス、さらに愛娘・桜と合流する。この旅は、七歳になった桜に母親である金星について教えるための旅でもあった。初めて父と離れ、世界を巡った桜は何を見たのかー?大人気小説「金星特急」番外続篇集!!