著者 : CARNELIAN
一九七四年ー。ユルゲンが空軍士官学校に入学して2年余。だがその2年余で世界は一変した。異星起源種BETAが地球に降下、侵攻を開始。更に対BETA戦で投じられた大量の核により世界に「核の冬」が到来していた。戦術機パイロット養成のためソ連へと留学したユルゲンは、初めてBETAの脅威を目の当たりにし、世界を、愛する者を守るため、彼は戦術機の必要性を国に説く決意をするがー。シュヴァルツェスマーケンへと繋がる物語、第二幕。
遺言ーそう、これは俺の遺言だ。ドイツ民主共和国・国家人民軍将校、ユルゲン・ベルンハルトが遺す最期の言葉だー。『シュヴァルツェスマーケン』本編となる一九八三年から遡ること11年。まだ世界がBETAの危機に晒されていない一九七二年のベルリンを舞台に、今まで語られることのなかった、アイリスの兄、ユルゲンについて、そして物語の中核を担うアイリスディーナとベアトリクス、刻々と変わる世界で二人を搦める運命の幕がいま開かれる!
俺、桜田門次郎は母さんである桜田門優都の罠にはまり、“カグヤ”となってしまった椎名町先輩と八殿識を失ってしまった。大切なものを同時にいくつも失いどん底に落ちた俺を復活させてくれたのは、藤里に久宝、夕顔ちゃんと夜顔ちゃんという、これまで俺が体を張って助けてきた仲間たちだった。そうだ、まだ終わったわけじゃない。このまま椎名町先輩を“カグヤ”として生きることを強いる母さんの思惑通りにはさせない。そして、大切な椎名町先輩との日常を取り戻すため、俺は残された仲間たちと共に、決戦の舞台である八殿家の屋敷で開催されるパーティーに乗り込むー!
首都東ベルリン。東西ドイツ分裂の象徴で、アイリスディーナが囚われている国家保安省本部があるその街へ順調に進撃する第666戦術機中隊。だがそれはベアトリクスの罠ーリィズにアイリスディーナの偽情報を流してテオドールたちを誘導し、反乱軍中枢を襲う作戦だった!一転して壊滅の危機に陥る反乱軍…だが、逆転の切り札、カティアが首都に辿り着くー!『マブラヴオルタネイティヴ』の物語より一八年前。欧州大戦を描く物語、激動の最終巻!
洋館を舞台にした八幡朝顔・夕顔姉妹をめぐる事件を解決した俺・桜田門次郎が自宅へ帰ると、妹の愛和が待ち構えていた。今回の事件で生じた俺の感情を愛和に説明するうちに、椎名町先輩と八殿識の間で揺れる俺の気持ちを見抜かれてしまい、じっくりと問い詰められるハメに。そんななか、俺たちの街に「伝説のナイツ」がいるという情報が届けられた。先輩の身を狙う強敵の出現を報告に彼女のもとに行くと「伝説のナイツに対抗するため」という名目で、先輩と識と俺の3人でデートすることになってしまった。こうしてハラハラドキドキのデートは始まってしまったんだけどー。
俺・桜田門次郎は、八殿識の実家が所有する別荘まで椎名町先輩や藤里たちと遊びにやってきた。先輩の浴衣姿に和んでいると、識の従姉妹である八殿朝顔、夕顔の双子姉妹と出会う。そんな楽しいひと時をぶち壊しにする台風の到来で、外との連絡を遮断されて孤立してしまった洋館。しかも、よりによって今日は先輩の「危険日」だったりもして、敵が先輩の命を狙うにはうってつけの機会だ。というわけで、先輩の身の安全を守ろうと気合を入れる俺に、夕顔ちゃんがとても気になる言葉を耳打ちしてきた。「後でお部屋に行ってよろしいですか?」-こんな危険な日に、そんな甘い誘惑なんて、絶対何か裏があるに決まってる、ような気がするんだけど…。
「本日は安全日なので、私の部屋まで来て下さい」俺・桜田門次郎は、図書委員の椎名町香夜先輩から突如大胆なことを告げられた。期待に胸を膨らませる俺が、先輩の住む『時計塔管理人室』を訪れたときー先輩は血まみれで倒れていた。そこから事態は予想外の方向へ急激に加速する!犯人は俺の周りにいる人物?先輩の秘密とは?そして誰にも言わないで隠してきた俺の過去と血筋がー。サイトウケンジ×CARNELIANが贈る大スケール学園異能バトル、鮮烈に開幕!!美しく、妖しい少女たちが前代未聞の物語を紡ぐ…。-その時はまさか、俺の命が終わる日になるとは夢にも思っていなかった。
BETAに包囲された街へ幼馴染と共に赴任したシルヴィアが見た地獄とはーポーランド撤退戦の悲劇が明かされる『死の都にて』。親友のイングヒルトに恋文が!それを知ったアネットは…『焦土の花、幸せの理由』。戦車兵クルトが『黒の宣告』の忌まわしさを新兵のアンナに教えると…『鋼鉄の墓標シュルトヴェンベルク一九八一』他「海王星」作戦後のひとときを描いた書下ろしを含む『マブラヴオルタネイティヴ』世界の欧州大戦の一幕を綴る短編集。