著者 : Hiten
沙季の様子がおかしいーー。 どこか機嫌が悪そうで、けれど悠太が大丈夫かと問いかけても笑顔で「大丈夫」と答えるだけ。 秘密。共有されない悩み。 それは「すり合わせ」を良しとする二人の関係では珍しいことで、悠太は沙季の状態を心配する。 以前ならどうすればいいかわからず、適切なコミュニケーションを取れなかったかもしれない。 だが今は一年以上を共に過ごしてきた経験がある。 彼女のことを知り、関係を深めた今だからこそできる支え方もあるはずだと、悠太は沙季のためにできることを実行していく。 悠太の成長と“好き”の感情、はじめての家出、温泉旅行。 置き去りにした過去と対峙し、“兄妹”は大人へと成長するーー。
心の余裕を取り戻して沙季との最後の高校生活の思い出を積み上げることと大学受験と向き合うことを両立させると決めた悠太。 将来においても自分のやりたいことを優先させるか、それ以外の軸で道を選ぶかを天秤にかけて、ついに自分なりの結論を導くことに……。 いっぽう沙季は“ある人物”の影響で恋人としての“もう一歩進んだスキンシップ”に興味を持ち始める。 自己分析、やりたいこととやるべきこと、音楽ライブデート、はじめての○○、文化祭。 選択と邂逅の秋に“兄妹”が新たな愛情表現を知る触れ合いの恋愛生活小説、第11弾。
ようやく辿り着いた、隣に二斗がいる未来。あれほど強く望んだのに、なぜかここには『彼女』だけがいない。 誰もが笑顔でいられる、そんなハッピーエンドを目指して。巡と二斗は、最後のタイムリープに飛び込んでいくーー。 シリーズ完結! 駆け抜けたやり直しの果て、巡たちを待つ「あした」は。
バイト先での新たな出会い、見知った友人の知らない表情。 初めて尽くしの高校生活最後の夏、それは受験を控えた悠太と沙季にとっても思い出を作る最後のチャンスだった。 花火大会に行きたい沙季は、将来のために勉強に集中しようとする悠太を誘うタイミングを見出せずに悩んでいた。 そんな中、読売栞の就職前の最後の思い出にとバイト仲間たちとのデイキャンプが企画されるが……? 勉強合宿、キャンプ、水着とショッピング、自己肯定感の高さと低さ、花火大会。 将来に悩み焦り心ゆれる“兄妹”が紡ぐ思い出の恋愛生活小説、第10弾。
夢だった小惑星を見つけ、自分が未来を拓く姿を証明する。それが、二斗の失踪を止める方法だ。 そのために、真冬の長野県・阿智村で天体観測に挑む巡。だがなぜか、真琴も一緒に行くと切り出してきて……。 満天の星空の下、一周目では秘められていた夢、そして恋が動き出す。 青春×タイムリープストーリー。それぞれの想いが交錯する、疾走の第四巻。
学校では『恋人』、家では『兄妹』。 すりあわせによって適切な距離を見つけた悠太と沙季だったが、直後、両親のいない『完全に二人きりの二日間』を過ごすことになってしまう。 果たして二人は適切な距離を保ち続けられるのか……。 一方、学校のイベント、友達の青春と応援、新人バイト『後輩ちゃん』との交流など、悠太と沙季に新しい風が容赦なく吹きつけるが……? 『出会い』から一年、様々な出来事を経て変わった二人が迎える高校生活最後の夏。 友情と青春と新たな出会いの先に『兄妹』が向き合う感情とはーー。
少しずつ変わり始めた未来。二斗はアーティストとしてさらに大きな舞台に進むため、文化祭ライブに向けた準備を始める。 だけど彼女は知っていた。『天才』の成功は他の誰かーー『凡人』の未来を壊してしまうことを。そして、その苦悩こそが彼女を縛りつけるもので……。 だから、『凡人』代表の俺は決意する。彼女を救おう。かつて逃げだした才能の化け物・nitoに、今度こそ立ち向かおうと。 青春×タイムリープストーリー、シリーズ最高潮! 未来を懸けた文化祭編が幕を開ける。
自分たちの関係を受け入れてくれるコミュニティを大切にするーーそんな新たな価値観を知った悠太と沙季。 順風満帆かに思えた二人の関係だが、春休みを過ぎ、三年生になった彼らにはまた大きな変化が訪れる。 クラス替えにより同じ教室での生活が始まり、近づいてきた受験と未だ見えぬ将来設計に惑いーーそしていつの間にか、二人が家族になってから一年が経とうとしていた。 ここまでゆっくりと距離を近づけてきた二人は、近づきすぎてしまった自分たちの関係を見つめ直すために『すり合わせ』をするのだがーー? “兄妹”であり“恋人”でもある二人が理想の距離を模索する恋愛生活小説、第8弾。
奇妙な三角関係が終わりを告げてしばらく。僕と彼女を待っていたのは、当たり前の、だけど何より願っていた日常だった。 恋人どうしの何気ないやり取り、級友と過ごす高校最後の夏、それぞれの進路、そして卒業ーー。 二年前、僕らの物語はあの教室で始まって、きっとまだその途中にいる。 切なく愛しい恋物語。二人の“今”を鮮やかに綴るアフターストーリー。
兄妹になってから初めての年越しで思い出を振り返りながら距離を縮めた悠太と沙季。 親戚付き合いを経て、誰からも歓迎される関係の難しさを実感しつつも沙季は悠太との触れ合いを求めるようになっていく。 バレンタイン、海外への修学旅行、旅先での新たな出会いと気づき。 特別なイベントにもかかわらず、家の外で過ごす時間は、二人にとっては逆に恋人らしい交流ができず、距離を感じるもどかしい時間でもあった。 そして『自分本位の幸福の追求』という価値観に触れたとき、自身の想いを抑圧しがちだった二人はある行動を起こすーー。 “兄妹関係”から恋人への階段をのぼっていく、等身大の二人を描いた恋愛生活小説、第7弾。
二斗の失踪を止めるため、高校生活をやり直し中の俺。ギャル系女子・五十嵐萌寧は、親友への依存をやめる『二斗離れ』を宣言する。俺はその一環で趣味探しを手伝うことに。インスタやフットサル、さらには彼氏作りのサポートまで…!?一方、二斗は新曲をきっかけに大ブレイク。順調にアーティストの道を駆け上がっていた。だがそれは、一周目に起きた大事件が近いということで…。青春×タイムリープストーリー。親友どうしの関係に迫る、第二巻!
卒業式、俺は冴えない高校生活を思い返していた。成績は微妙、夢は諦め、恋人とは自然消滅。しかも彼女は今や国民的ミュージシャン。すっかり別世界の住人になってしまっていた。だがその日。元カノ・二斗千華は遺書を残して失踪した。呆然とする俺は…気づけば入学式の日、過去の世界にタイムリープしていた。この世界でなら、二斗を助けられる?…いや、それだけじゃ駄目なんだ。今度こそ対等な関係になれるように。彼女と並んでいられるように。俺自身の三年間すら全力で書き換える!卒業から始まる、青春やり直しラブストーリー。
ハロウィンの魔力に惑わされるように恋人同士の温もりを求めた悠太と沙季。 表向きは今までと同じ距離感を保ちながらも、その関係の在り方には確かな変化があった。 互いの誕生日、サプライズとすり合わせ、クリスマス、初めての年越しと、里帰り。 プレゼントや記念日の過ごし方、相手の喜ばせ方に悩みつつ、不器用な二人なりに幸せな道を模索していく。 そして、両親や親戚の姿から大人になることや家族の繋がり、恋愛関係のその先……結婚や子どもについても考えさせられ……? これは、兄妹になった二人が過ごす初めての冬の物語。
二重人格の終わり。それは「秋玻」と「春珂」、どちらかの人格の消滅を意味していた…。「矢野君が、選んで?」「選んでくれた方が、残ります」わかっていたことだった。それでも、あまりに残酷なその結末に、僕は答えが出せないままでいた。いよいよ境界を失いつつある二人と僕は、彼女のルーツを探る旅へと出る。その果てに明らかになる、二重人格の真実とはー。そして、僕らが見つけた『答え』とはー。僕と彼女と彼女が紡ぐ、切なく愛しい、三角関係恋物語、堂々の完結。
誰にも知られてはいけない、二人だけの秘密の生活が始まった。 兄妹のようで恋人のようでもある、名前をつけられない関係を育む悠太と沙季。 自分の都合を押しつけたりせず、かといって抱え込みすぎもせず、適切に頼り合いながら、お互いに理想のパートナーでいようと試みる二人。 初めてのデート、不慣れなファッション、友達の誕生日会、そしてハロウィン。 様々な出来事を通して、同じ時間を過ごす中で、異性に期待せず生きてきた二人に少しずつ『変化』の兆しが見え始める。 また周囲の人間も、徐々に彼らの『変化』に気づき始め……?
悠太が初めて沙季に「兄さん」と呼ばれて以来、兄妹として進展したかに見えた二人だったが、互いに秘めた想いのせいもあってか、その関係はどこかぎこちなかった。 そんな中で、三者面談、オープンキャンパス、男女混合の勉強会など、様々なイベントが訪れ、二人はそれぞれ新たな出会いを果たす。 『距離の近い異性が偶然ひとりしかいなかったから、好きになっただけ』 そんな意地の悪い命題に直面した二人は、再び自分自身の感情と向き合うことに。 未来と現在、常識と非常識、建前と本音、自分の幸せと家族の幸せ。 何を優先し、何を我慢するのが正解なのか? 悩みと出会いの果てに、悠太と沙季はある“決断”をくだすーー。
一人の中にいる二人の少女「秋玻」と「春珂」。彼女たちと恋するなかで、僕は「自分」がわからなくなってしまう。-僕って、どんなやつだったっけ?明るい作り物の僕と、その裏にいた繊細な、本物の僕。…本当にそうか?春休み。再び明るくなった僕は、支えてくれる秋玻、春珂と一緒に、自分を探しはじめる。そして入れ替わりの時間が短くなってゆく彼女たちにも、同じように自分への疑問に向き合うときが来る。「-わたしたちって、二重人格って、なんなんだろう?」二重人格の彼女とともに過ごした一年を辿り終えたそのとき、僕は終わりゆく「彼女たち」の最後の願いに触れるー。僕と彼女と彼女が紡ぐ、切なく愛しい、三角関係恋物語。