著者 : tarou2
ゲノムスの潜水艦『モビィ・ディック』にインドラとともに収容された蒼生。 彼はそこで、敵であり、そしてかつての親友である龍一と再会を果たす。死んだはずの龍一との再会は彼の心に動揺を生むのだった。 そんな二人の眼前に、玲音があの乳白色のドウルを駆り現れる。蒼生は敵であるはずの『マクリール』と、味方であるはずの『ミスティムーン』の間に割って入るが……。 その時、ついにミスティムーンに搭載されたサイクロニクス装置『ドゥルガー・システム』が起動する。 それはまさに、畏るべき女神の顕現であったーー。
ティモール海で《ソフィア》軍と交戦した龍一は、かつての上官マユリ=カーティスを墜とし、ゲノムスに勝利をもたらした。 敵機の正体に気づかぬ蒼生と、自身の戦果による真実を自覚した龍一。二人の間に、二度と引き返せない、大きな隔たりが出来た瞬間だった。 最新鋭ドウル、蒼穹色の『マクリール』を完璧に使いこなす龍一の実力は、ついにソフィア最強のエクサー集団の一人、アニル=ダ・コスタが駆る『ヴァルナ』を呼び寄せる。 両ドウル共に、得意とする戦場は海中。ノルウェー海、水深約千メートルで、二体の巨大人型兵器は激突するーー! そして舞台は宇宙へと移る。蒼生のインドラと朱理のアイアンメイデンに突如襲い掛かってきたゲノムス軍を排除すべく、戦場へ向かう玲音のミスティムーンだが、そこに意外なドウルが彼女の前に立ちふさがり……!
早乙女蒼生は地球に降下した。そして、死んだはずの親友、龍一が乗る最新型ドウル『マクリール』と交戦する……。 西暦2400年代。世界は『太陽系連盟』に掌握されていた。 『思念の力』を拡張させ、物理的な戦闘力へと変換する人型機動兵器『ドウル』のパイロットである蒼生とその姉・朱理、そして蒼生の想い人・玲音の三人は、宇宙を経て、地球に戻ってきていた。 海上に浮くメガフロート上で、訓練機『ヤクシャ』を駆り地上訓練に励む蒼生たち。玲音との交流も増え、自身の恋心を再確認する蒼生だった。 数日後。敵が襲来する。現れたのは、水中戦に特化した蒼穹色のドウル『マクリール』。宇宙でも『ソフィア』を手玉にとった恐るべき機体である。 蒼生と玲音も訓練機で応戦するが……蒼生の大切な仲間が、マクリールの毒牙で命を落とす……!
パイロットの『思念の力』を拡張させ、物理的な戦闘力へと変換する人型機動兵器『ドウル』。 その最強部隊『ソフィア』への入隊を目的とした訓練校に、早乙女蒼生が入学して丸三ヶ月が経った。 蒼生の姉・朱理、『ソフィア』のエクサーという素性を隠す玲音、反体制組織『ゲノムス』加入を偽装する龍一の四人は、日々、ドウルマスターとしての訓練に励んでいた。 時を同じくして、地球では『ゲノムス』によってポリス反乱軍が蜂起するも、『ソフィア』により一瞬で鎮圧される。 この結果は、『龍一脱走作戦』の早期決行を意味した。そして迎えた、クリスマス前の訓練航海。 玲音専用『ミスティムーン』、龍一専用『マクリール』、そして蒼生専用ドウル『インドラ』による、互いの素性を知らない三体の激突が始まるーー!
ーー『ドウル』。それは、パイロットの『思念の力』を拡張させ、物理的な戦闘力へと変換する人型機動兵器『タイタニック・ドウル』の略称である。 新米ドウルマスター・早乙女蒼生は地球の貧しい都市機構『オートン』に所属し、姉の朱理と共に横浜ポリス軍と交戦していた。 強力な敵機体から最期の一撃を喰らいかけたその時、蒼生の類い希なるサイキック能力が覚醒、『エクサー』として目覚める。 それを契機に、ドウルの最強最新鋭部隊『ソフィア』へ入隊を果たした蒼生は、宇宙へと向かう。 そこでは、純白の専用機『ミスティムーン』を駆る最強のドウルマスター・玲音との運命の出会いが待っていたーー。 壮大な近未来宇宙を舞台に、少年と少女の『世界』を賭けた闘いが、今始まる。