Y<ヨグ>の紋章師3
もしウィンチェスター教官なら、こんなときどうしていただろう?死ぬはずだったマリーの運命は変えられたけど、カロンが死んだ。そして俺はこのクソったれな運命に押し潰されそうになっている。チェルシーが慰めてくれる一方で、イカれた奴らのせいでシャルロットがいつの間にかおかしくなっちまった。それでも俺は、こんなデタラメな世界の絶望的な未来を変えてみせなくちゃならない。王子の陰謀だろうが、顔のない男だろうが、関係ねえ。俺は託されたものを成し遂げるために、必ずYのもとにたどり着いてみせるー深淵なる世界の闇と絶望の運命に抗う者の物語、第3弾!
関連ラノベ
レオン・カーターは、神秘の力を持つ紋章を宿した少年少女が通うここローウェン紋章学園で俺が受け持つ生徒だ。一向に開花しない力を“飾りの紋章”とバカにされても、仲間と気楽な生活を送るこのスケベは、女風呂覗きの罰として、聖堂の掃除を命じられる。そこで不思議な声を聞いたレオンは、聖堂の地下で眠る“Yの娘”チェルシーと出会う。その矢先、彼女を狙う敵に遭遇し追い詰められ、土壇場で目覚めたのが、無能と蔑まれた右腕の“Yの紋章”-多くの人間を愚弄して嘲笑する忌まわしきクソったれの証。それが全てのはじまりだった。これは、狂気と混沌に立ち向かう“或る運命”の物語。俺たちはたどり着いてみせる、“Y”のその先の未来まで…! 2014/11/25 発売
ウィンチェスター教官の遺志を継ぎ、レオンと僕たちは運命に抗う決意をした。教官が遺した文書には、僕とシャルロットが本当はもう死んでいたことや、この後すぐにレオンが歴史的な出来事ー敵国ガルゼノン王国の女王亡命作戦に参加することが記されていた。僕たちは知っている、その女王がレオンの初恋の少女マリーであることを。この作戦が悲劇的な結末を迎えることを。僕たちは知っている、教官の時との違いを。レオンにはチェルシーもシャルロットも、それに僕だっていることを。一度は死んだはずのこの命に懸けて、僕は最高の仲間たちと未来を掴み取るために戦おう。だからレオン、この世界を諦めたりしないでーたとえ、僕がいなくなったとしても。 2015/02/25 発売