大伝説の勇者の伝説(16)
レムルスの結界によって、残り七ヶ月の猶予があったはずが、突如戻ってきた神からの干渉。再び黒い勇者に堕とされんとするシオンを救うために、“寂しがりの悪魔”がライナに突きつけたのは四つの非情な選択肢だった。シオン、ルシル、ミルク、あるいは自分の命。誰かの犠牲がしいられる状況のなか、別の道を求めるライナは『未来眼』を酷使して幾百、幾千通りもの未来を見続ける。命を削り、その果てに、ライナは大きな決断をするがー。辿り着いたひとつの結末は、新たな希望に繋がっていくのか?ファンタジー・イノヴェーション、最終局面に突入!!
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「いま、世界が変わった」-レムルスとローランドの両軍が対峙する戦場で、“英雄王”シオン・アスタールは呟いた。不確かながらもそこにあった何かが、急に消えたことを感じたのだ。それは、ローランド、あるいはガスタークの他にも、この世界を塗り替えようとしている者がいることを示していた。同じ頃、“悪魔王”ライナ・リュートが姿を消した。動揺したフェリスとキファは、ライナの捜索を開始する。…そして、3人が去った後、スフェルイエット民国に現れたのは、ローランド帝国からの使者ミラン・フロワードだった。新しい世界の理がはじまる、ファンタジー・イノヴェーション。 2010/12/25 発売
「俺は、王の器じゃなかった」-と、シオンは言った。レムルスが発動させた結界は、すべての神からの干渉を防ぎ、シオンに眠る『堕ちた黒い勇者』も完全に沈黙していた。玉座を更迭されたシオンは、暗い牢獄の中で、両の腕を鎖で拘束され、3時間後に開かれる審問会の時を待つ。一方、スフェルイエット民国に戻ったライナの元に、旧ゲイルフィックラントに侵攻した『蒼の公主』-ピア・ヴァーリエが殺害されたとの情報が入り!?世界を取り戻すために、人の世をもう一度始めようとする、ファンタジー・イノヴェーション。 2012/09/20 発売