後宮妃の管理人 九 〜寵臣夫婦が導く先へ〜(9)
珀皓月、王公女毒殺疑惑により軟禁ーー杏津帝国からの凶報に、帰りを待つ優蘭は動揺する。皓月たち黎暉大国の外交使節団は、戦争を起こしたい帝国皇弟の愛妾・神美の罠にはまってしまったのだ。このままでは戦争は不可避。後宮妃の管理人でしかない優蘭には、為す術がないかに思われた。
見出された一縷の希望は、かつて優蘭が手助けした充媛・藍珠の存在。彼女が持つ帝国との繋がりを辿り、優蘭たちは帝国への過酷な旅路につく。国の平和を守るため、そして大切な夫・皓月を救い出すための、決死の作戦が始まる!
目次
序章 寵臣夫婦、別離
第一章 妻、旅立ち
第二章 寵臣夫婦、縁故
間章一 悪女は観客席に座り傍観する
第三章 落胤の姫、絶縁
間章二 異国の皇帝は懺悔する
第四章 寵臣夫婦、再会
終章 寵臣夫婦の仕事はこれからも続いていく
番外編 寵臣夫婦は、束の間の平穏を噛み締めて日常へと帰す
あとがき