花咲く神さまの花嫁(1)
勤勉で、安定第一。結婚願望も持たない千景は、地方公務員試験前に訪れた神社で、銀髪蒼眼の男・秋水にいざなわれる。気づくと裏世界《月世》に連れ去られていた。
秋水によると、千景は世界を支える《命花》を育てる巫女だという。主神である自身と結婚し、花を咲かせるよう請われるが……。
「花が必要なら協力はします。ですが花嫁になる必要はないのでは?」
元の世界に帰る条件で、お仕事として巫女をすると宣言して!?
何かと噛み合わない千景と秋水。二人の思いは、やがて月世を、そしてお互いを変えていくーー。
目次
序章 ままならぬ人生に、ささやかで堅実な生活を
第一章 朱鷺色の空と冷艶の神さま
第二章 見えているもの、いないもの
第三章 一日花
第四章 陽のあたる場所へ
あとがき