ドーナツ屋の夜のつれづれ
十八歳の深沢信也は優秀な兄への劣等感をこじらせ、大学受験も失敗し鬱々としていた。
そんなある日、京都にある大好きな祖母のドーナツ屋の手伝いを頼まれる。
けれど京都で信也を待っていたのは思い出にある素朴なドーナツ屋ではなく、SNS映えするネオン輝く夜営業のドーナツショップ。
さらに店長は軽薄そうな超美形の大男のレンに変わっていた。
始めは意地を張っていた信也はレンに甘やかされ、ドーナツ屋の手伝いを通して少しずつ変わっていくーー深夜のドーナツ屋が贈る、お腹と心が満たされる優しい物語。