なりゆき悪女伝 二 縫妃は寵愛に気づかない(2)
悪女と名高い夏雲は、本当は刺繍が大好きで、今では皇帝・佩芳の衣装係。毎朝佩芳の寵愛を受け流しながら衣装を選ぶのが日課だ。
そんな折に妃嬪たちのお茶会が催され、佩芳が姿を見せる。自分と揃いの布で、妃嬪の襦君を一着作るよう佩芳から賜った夏雲だが、告げられた身幅に驚く。
夏雲とは違う豊かな身体、まるで奏国から嫁いだ巧玲のための衣装だ。夏雲は衣装作りに励むも、自分のものではないことに胸が痛む。
一方夜更けの宮廷では、謎の女官が徘徊しーー? 大胆乙女の後宮譚、恋に苦しい待望の第二巻!
なりゆき悪女伝……007