人類すべて俺の敵3
たったふたりで世界からの逃避行を続けていた、《魔王》・レーヴェと憂人に差し伸べられた救いの手。
「私は雪咲メノ。レーヴェちゃんの味方だよ」
《知識》を司る天使たる彼女の協力により、レーヴェたちは追っ手から逃れ、ひとときの穏やかな安寧の日々に揺蕩う。
一方、目前で《魔王》を逃したエレオノーラは、『聖戦の真実』に揺れる天使たちにレーヴェと憂人の素性を開示し選択を迫るーー果たして《魔王》を討つべきなのかと。
「……終わらせましょう。この聖戦をーー」
第28回スニーカー大賞《大賞》作、聖戦の帰結する第3幕。
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人類すべて俺の敵(1)人類すべて俺の敵(1)
「人類は、《魔王》によって滅ぼされるだろう」 突如、全人類の前に降臨した神はそう告げた。 1ヶ月ほど前から無差別に発生した不審死により、既に八億人もの命が失われていた。《魂魄剥離》と呼ばれるその現象が、あどけない少女にしか見えない《魔王》によるものと神は言う。 厄災を阻止すべく、人類を代表する十人の天使が選出され、《人類》対《魔王》--《聖戦》の火蓋が切られる。 震撼する世界で、ただ独り高坂憂人だけは少女を知っていた。彼女が世界の敵に仕立て上げられ、助けを求め手を伸ばすか弱き存在であるとーー。 ひとりの少女が為、世界に仇なせ。 2024/02/01 発売