エンバーミング・マジック 魔法を殺す魔法(1)
目の前で女の子が車に撥ねられた。死んだな、と思った。
なぜか、彼女を助けたくなった。
だが、“破壊”以外の魔法が苦手な僕がうまく助けられるわけがなかった。
ーー彼女は“魔物”になる前提で“猫”になった。
“魔物”は殺さなければいけない。
“魔物”にならないためには魔法を使えるようにならなければならない。
魔法がなかなか使えない、ナギ、
何かを隠している師匠、千歌二絵、
迫るタイムリミットに焦る僕、シズキ。
現代に生きる魔法使いたちと、どこかちぐはぐな少女の
退廃的なジュブナイルファンタジー開幕!