機動執事 -とある軍事ロボットの再就職ー
リーゼロッテお嬢様は、私・ベルンハルトが敬愛する主人。容姿端麗な才女だ。しかしなぜか近頃、私と話すときの反応がおかしい。主にお顔周辺の体温の上昇と、心拍数の増加が認められ、またご友人から勧められた「少女マンガ」なるものを熱心に読みふけっていらっしゃるご様子。最近では食パンをくわえて屋敷の角で待機するなど理解し難い行動も目立ち始めた。一体どういうことなのかー。まあそんなことは二の次だ。彼女を守ること。それはかつての上官から受けた“最期の命令”。あらゆる機械を操り、我がものとする『魔人』の力を駆使し、必ず任務を遂行してみせる。