そして、君のいない九月がくる
友達の死から始まった苦い夏休み。僕らは、幽霊に導かれて旅に出た。
その夏、恵太が死んだ。
幼いころからずっと恵太と一緒に育った美穂と、仲良しグループだった大輝、舜、莉乃たちは、ショックから立ち直れないまま呆然とした夏休みを送っていた。
そんなある日、美穂たちの前に現れたのは、死んだ恵太に瓜二つの少年、ケイ。
「君たちに頼みがある。僕が死んだ場所まで来てほしい」
戸惑いながらも、美穂たちは恵太の足跡を辿る旅に出る。
旅の中でそれぞれが吐き出す恵太への秘めた想い。嘘。嫉妬。後悔。恋心。そして旅の終わりに待つ、意外な結末とはーー。
隠された想いを巡る、青春ミステリ。