バベロニカ・トライアル 西春日学派の黄昏
研究都市、西春日市。学派と呼ばれる集団が、都市の地下で実験を繰り返す。そのような都市は全国にいくつもあり、各学派がしのぎを削っているという。西春日市で高校生活を謳歌する箒場葉柄の許に、幼馴染みが帰ってきた。嵯峨野学派主席教授の娘、八重垣櫻である。白いワンピースに麦わら帽子、整った白磁の容貌。絵に描いたようなお嬢様だが、その本質を知る葉柄にとっては頭痛の種。自由奔放な櫻に翻弄されることに。だが気ままに見えた櫻の言動には目的があった。それは学派がひた隠しにしてきたある事故に関わるものでー。青春サイエンスフィクションの登場!