螺旋のエンペロイダー Spin4.(4)
君は「これでもうおしまいだ」と思ったことはあるかい?僕、才牙虚宇介はいつもそんな感じだ。未来は閉じていて、自分にできることはないって思ってる。しかし世の中は僕らにあれこれやらなきゃ駄目だっていう。正直うんざりだよ。できないことを無理にやらされるのを避けるには、きっと世界を征服でもしなきゃならないんだろうな…謎のエンペロイダーを巡る戦いは最終局面に突入する。すべての始まりの地“牙の痕”に人々が集まってくるとき、避けられぬ破滅が口を開く。統和機構も無力で、奇蹟使いも戸惑い、影の皇帝も滅び去り、最強の戦士も道を見失い、虚無の女王さえ絶望する闘争。その螺旋が渦を描く果てに、最後まで立っているのは誰なのか…?
関連ラノベ
私は自分がそこまで凄い存在だとは思ってなかった。ほんのちょっと常人とは違う特殊な能力があるってだけで。仲間たち皆で競いあって才能を磨いていこうって。でも、あいつだけは違うのかも。控えめな癖に、妙に強気で頑固で根拠不明な奇妙な男子、才牙虚宇介だけは…。世界からすこしだけ逸脱した少年少女たちが集うNPスクール。統和機構の監視下のもと自らの置かれた危険な立場を知らずに無邪気な遊戯を続ける彼らに紛れ込む謎ーエンペロイダー。それは虚空の王にして螺旋の支配者。世界の未来も過去も、希望も絶望も、勝利も敗北も、すべてを制覇するという存在が影を落とすとき、子供たちに迫るのは輝ける将来か、崩壊の足音か…。 2013/04/10 発売
人として生まれることは、それ自体が呪いよね?親を選べないし、場所を選べないし、運命を選べない。たとえどんなに裕福だろうと、悲惨だろうと、それらはすべて自分の選択ではなく、押しつけられた借り物の未来。たとえそれが世界をその手に握る皇帝となる継承であっても、結局はまがい物のエンペロイダーになるだけ。そうでしょう?才牙虚宇介…呪われし我が息子よー奇妙な能力を持つ子供たちが集められたNPスクールに忍び寄る破滅の影。生贄を差し出せという理不尽な命令に分裂しそうとになる彼らに虚宇介は「僕がなんとかする」と宣言するが、それは彼を奈落の底に誘う危険な罠だった。すべてに背かれて、遂には己自身さえ信じられなくなったとき、少年が遭遇したのは真実の絶望か、それとも虚偽の栄光か…? 2015/12/10 発売