装幀室のおしごと。 〜本の表情つくりませんか?〜
この本にはどんな表紙が似合うだろう?紙の種類は、帯の有無は、中身の文字組みはどうしよう?こうして試行錯誤を繰り返して、時には編集や作家と熾烈に火花を散らせながらも、その本だけのぴったりなデザイン“本の表情”を生み出すのが『装幀家』の役割だ。それを信条に出版社の装幀室で働く本河わらべは、その男の言葉が信じられなかった。「本の内容には目を通さない主義だ。中身を読もうが読むまいが、売り上げが変わるとでも思っているのか?」
関連ラノベ
装幀室のおしごと。2 〜本の表情つくりませんか?〜装幀室のおしごと。2 〜本の表情つくりませんか?〜
“本の表情”を創りだすお仕事『装幀家』。次なる仕事は“恩人探し”に“新人探し”--? 会社の合併によりコンビで仕事をすることになった本好きの装幀家・わらべと、売り上げ史上主義で本の内容は気にしない巻島。二人に任せられた次なる仕事には、ふたつの“探し物”が絡んでいた。 幼い日、演奏で自分を救ってくれた名も知れぬ恩人に直接お礼が言いたい盲目のヴァイオリニストからの依頼。 人気小説家の装画を描いてもらう、新人イラストレーターを探す装画コンペの審査員。 『装幀室』で巻き起こるドラマ、全二篇をお届けします。 2017/07/25 発売