一年前の君に、一年後の君と。(1)
大切な彼女を事故で亡くし、絶望する臨床心理士の浅賀。ある日、彼のもとに「一年後の君と」という件名で紅葉の写真付きメールが届く。それは一年前の日付からだった。もしかしたら死んだ彼女からのメールではと考える浅賀だが、メールの差出人は「ark(アルケー)」と名乗る入院中の女子高生だった。そんな見知らぬ少女と不思議なやりとりをすることになった浅賀は、少女の明るさに傷ついた心が少しずつ癒されていく。だが、ある日、真実を知る日がやってきて…。顔の見えない相手だからこそ話せることがある。心に傷を負った青年と少女が紡ぐ感動の物語。書き下ろし。