三角の距離は限りないゼロ(1)
人前でどうしても「偽りの自分」を演じてしまう僕。そんな僕が恋に落ちた相手は、どんなときも自分を貫く物静かな転校生、水瀬秋玻だった。けれど、彼女の中にはもう一人ー優しくて、どこか抜けた少女、水瀬春珂がいた。「一人」の中にいる「二人」…多重人格の「秋玻」と「春珂」。僕は春珂が秋玻を演じる学校生活がうまく行くように手を貸す代わりに、秋玻への恋を応援してもらうようになる。そうして始まった僕と「彼女たち」の不思議で歪な三角関係は、けれど僕が彼女たちの秘密を知るにつれて、奇妙にねじれていきー不確かな僕らの距離はどこまでも限りなく、ゼロに近づいていく。これは僕と彼女と彼女が紡ぐ、三角関係恋物語。
関連ラノベ
一人の中にいる二人の少女、「秋玻」と「春珂」。二重人格の彼女たちと触れ合ううち、僕は秋玻と恋人に、春珂と親友になった。そんな幸福にどこか浮かれていたある日、僕らは友人の須藤伊津佳から相談を受ける。告白をされたという相談ーその相手は、同じく友人の広尾修司。それを知った僕らは、二人の仲を取り持つために奔走し始め…けれど、そのとき僕は、まだ気づいていなかった。その出来事が僕らの不確かな関係を、秋玻と春珂を大きく、変えることに。-僕と彼女と彼女が紡ぐ、不思議な三角関係恋物語。 2018/11/10 発売
文化祭実行委員なんて、柄じゃない。でも僕らの関係を変えようとする春珂の願い、春珂を想う秋玻の気持ちから委員として動き始めた僕は、かつての僕を知る庄司霧香と出会う。再会なんてしたくなかった。霧香は僕が別れを告げたはずの「過去の自分」を育てた人だから…。華やかな文化祭の裏側で、彼女は僕らの恋に隠れた、何より僕が隠した欺瞞をこそ残酷に暴いていく。もう戻れない僕らの関係。揺さぶられる『僕自身』のあり方。そして、舞台の幕が上がるー。僕と「二重人格」の彼女たちが紡ぐ、三角関係恋物語。 2019/05/10 発売
一人の中にいる二人の少女、「秋玻」と「春珂」。二重人格の彼女たちと触れ合ううち、僕らの中で始まった恋はーある日、唐突に終わりを迎える。そして…。-そして彼は、変わってしまった。だから、わたしは、わたしたちは動き出す。出会った頃の「彼」をもう一度、取り戻すために。すれ違いの修学旅行のなかで、わたしたちは彼を、矢野くんを、わたしたちの想い人を、追いかける。そう…たとえ、わたしたちがもう、恋人でないとしても。わたしとわたしと彼が紡ぐ、切なく愛しい、三角関係恋物語。「このライトノベルがすごい!2019」(宝島社刊)文庫新作部門第3位。 2019/11/09 発売
一人の中にいる二人の少女、「秋玻」と「春珂」。僕は自分を助けてくれた彼女たちと、ある約束を交わした。それは「二人に同じだけ恋する」ということ。デートで、部室で…次々と交わされる、胸を焦がすような甘いやりとりに、僕はおぼれていく。でも…心のどこかで警報が鳴っているーこのままでは、いけないと。焦って空回った僕は、憧れの大人達と触れ合っていくなかで、いつしか理解していく。モラトリアムの終わりを。僕がするべきこと。しなければ、いけないことを。僕と彼女と彼女が紡ぐ、切なく愛しい、三角関係恋物語。 2020/05/09 発売
一人の中にいる二人の少女、「秋玻」と「春珂」。そのどちらも選ばないまま過ごした甘い時間の終わりに、僕と彼女と彼女の、本当の恋が始まった。再び短くなっていく、入れ替わりの時間。二人といられるかけがえのない時間が、二重人格が、終わるーそんな予感に包まれるなか企画したクラス会で、秋玻と春珂はみんなに、自分たちの秘密を明かした。「それでも、覚えていてほしいんだ」忘れない。いま僕の前にいる、どちらも間違いなく本物の、秋玻と春珂。でも僕のために、そして二人のために…僕は選択する。やがて僕が二人の向こうに透かし見た「彼女」はー。僕と彼女と彼女が紡ぐ、切なく愛しい、三角関係恋物語。 2020/11/10 発売
一人の中にいる二人の少女「秋玻」と「春珂」。彼女たちと恋するなかで、僕は「自分」がわからなくなってしまう。-僕って、どんなやつだったっけ?明るい作り物の僕と、その裏にいた繊細な、本物の僕。…本当にそうか?春休み。再び明るくなった僕は、支えてくれる秋玻、春珂と一緒に、自分を探しはじめる。そして入れ替わりの時間が短くなってゆく彼女たちにも、同じように自分への疑問に向き合うときが来る。「-わたしたちって、二重人格って、なんなんだろう?」二重人格の彼女とともに過ごした一年を辿り終えたそのとき、僕は終わりゆく「彼女たち」の最後の願いに触れるー。僕と彼女と彼女が紡ぐ、切なく愛しい、三角関係恋物語。 2021/08/06 発売