幸せは口座に預けることはできません はみだし銀行員の業務日誌
失敗ばかりでクビを恐れながら銀行に勤める青年カズマ。内気ではあるが、一般的な銀行員の常識にとらわれない、ユニークで人間味豊かな男だ。幼い娘の口座をつくりに来た母親、遺産相続を巡って争う姉妹…。カズマのもとには、金にまつわる悩みを抱えた人々が次々と訪れる。「営業ノルマとか、本社の指示とか、他銀行との競合とか、お客には関係ないじゃないか」カズマはそうつぶやきながら、金銭じゃ買えない温かな幸せを、穏やかな笑顔とともにお客たちに与えつづける。