絶対城先輩の妖怪学講座 十二(12)
『真怪秘録』をまとめる中で、妖怪学の限界を感じたという絶対城。熱意を失った彼は、文学部の非常勤講師として妖怪学を教えてくれないか、という織口からの誘いも断ってしまう。そんな中、礼音が何者かに狙われていることが発覚。大切な人を守るため、事件の調査に乗り出す絶対城だったが、一方で、その一件の解決をもって妖怪学徒を廃業するとも宣言しー。猫また、猫ばば、五徳猫。事件の鍵を握るのは『猫』!?絶対城阿頼耶、最後の事件!
関連ラノベ
東勢大学文学部四号館四階、四十四番資料室。妖怪に関する膨大な資料を蒐集する長身色白やせぎすの青年・絶対城阿頼耶。彼の元には怪奇現象に悩む人々からの相談が後を絶たない。そして今日も一人の少女が扉を叩く。 2013/04/25 発売
『大日本護法息滅会』。東勢大学で最近問題となっている新興宗教団体だ。織口准教授によると、教祖は理工学部のOBだという。傍観を決め込む絶対城だが、教祖が『憑きもの使い』との情報に、早速教団へ妖怪調査に向かう。しかし普段は協力的な杵松が、今回は別行動を取ると言い出した。仕方なく礼音と二人で訪れた教団で、絶対城は長身痩躯の青年教祖と対峙する。そして教義の矛盾を突き、見事教団の正体を暴いたかに見えたその瞬間、礼音の身体に異変が起こりー? 2014/06/25 発売
古い知り合いに年始の挨拶をするという絶対城に連れられ、礼音は人里離れた屋敷を訪れる。妖怪談義に華が咲く絶対城と、家の主の和風美女・櫻城紫。二人の会話に疎外感を覚えた礼音は、近所の川辺へと飛び出してしまう。一人気持ちを落ち着ける礼音に声をかけてきたのは、不思議な雰囲気の少年シアン。彼は大学に戻ってからも度々礼音の前に現れるようになる。その頃、シアンがいた川に再開発の計画が持ち上がり、紫の周囲に不審な噂が出始めるのだったー。 2014/10/25 発売
「『鬼』の正体は探るな」クラウス教授にそう忠告された絶対城。しかし、妖怪学における『鬼』の正体を探るため、礼音と共に政財界の有力者が集まるパーティに参加することを決める。そこで絶縁した家族と対峙した絶対城は、『鬼』の正体がこの国のタブーであることを知る。さらに、幼い頃に絶対城の世話をしていた執事の高岩と再会し、秘匿されていた櫻城晃の死の真相を告げられることにー。妖怪学最大の禁忌『鬼』に絶対城が迫る、緊迫の第6弾。 2015/02/25 発売
「顰衆」との一件で、『妖怪学』への意識が変わった絶対城。自分なりの妖怪学論を執筆するため資料整理にあたっていると、紫から「座敷わらし」に関する情報を耳にする。一行は山間の巨木が佇む廃村神籬村を訪れ、座敷わらしの正体を突き止めることに。一方、東勢大学では謎のドラッグが広まりつつあり、絶対城のもとに織口が相談に訪れる。大学と神籬村という、遠く離れた場所での、一見関係のない出来事が次々と繋がってゆき…そしてその脅威は礼音にまで及ぶのだった。 2015/08/25 発売
「のっぺらぼう」の力を持つ桜城晃が、四十四番資料室に持ち込んだ女神像。それは、「ダイダラボッチ」の謎に迫る手掛かりだった。すぐさま御場島と呼ばれる絶海の孤島へ向かう絶対城と晃。二人のやりとりを見た礼音は、女性として、そして絶対城のパートーナーとして晃に遠く及ばないと感じ、一緒に行かないと告げるのだった。大学に残った礼音は織口の「二口」治療を杵松と共に行ったり、一人でオカルト相談の解決に臨む。そんな中、絶対城との連絡が途絶えー? 2016/05/25 発売
絶対城を頼り四十四番資料室を訪れた、「狐憑き」に悩む女子学生、葛木葉子。こっくりさんの儀式でお祓いを行う絶対城に対し、葛木は「笑わせないでよね!」と言い放ち、真怪秘録覚書『狐』の資料と共に姿を消してしまう。突然の事態に動揺する一同。しかし、何故か礼音は葉子の声に聞き覚えがあった。声を頼りにして、お祓いと同じ日に礼音が巻き込まれた事件を調べ始めると、海辺のリゾートホテルで開催されるマジックショーに辿り付く。そこで待ち受けていたのはー。 2016/11/25 発売
『白澤』に襲撃された狐からの情報を受け、警戒を強める絶対城たち。そんな中迎えた夏休み。つきあって初めての長期休みにもかかわらず、礼音は一人、牧場で短期のアルバイトに励んでいた。優しい夫妻が営む牧場を気に入る礼音だが、いるはずのない子供の影を見てしまう。心細さを感じつつ、休日に近くの川で水浴びをしていると、そこには礼音を心配した絶対城の姿が。二人は夫妻の発言に疑いを持ち始めー?“予言”に纏わる妖怪たちの謎に迫る第10巻! 2017/08/25 発売