日和ちゃんのお願いは絶対5
「お願いです…最後にわたしといて」そして彼女は、こう続けた。「終わりのときまで、二人でいさせて」日和の宣言通りに訪れた「終わり」。お願いの力でもなすすべのない崩壊の中、深春と日和は旅立つ。この壊れた世界で、ふたりだけで生きるために。そして…つかの間の、夢のような日々の先に。終わったはずの世界の姿を、ふたりはー俺と彼女は目にする。葉群日和。世界を変える「お願い」の力を秘めた女の子。本当はごく普通に、俺の彼女でありたかった女の子。海と山と坂の街、尾道。あの頃、きっと壊れないと思っていた日々の中で始まった、終われない恋の行く末で。彼女は、最後のお願いをする。
関連ラノベ
海と山と坂の街、尾道。(たぶん)日本の果てで(きっと)世界の果ての、この街で。俺は彼女ー日和と恋をした。ほんわかしてて、かわいくて、どこかちょっと流されがちで。それなのに…「-わたしのお願いは、絶対なの」聞いてしまえば誰も逆らう気になどなれない「お願い」。彼女の持つその力が、俺の人生を、世界のすべてを、決定的に変えていく。そしてすれ違いの果てに、日和が願った結末はー。「-でも、もう、忘れてください」世界なんてきっと簡単に壊れてしまうのに。俺たちの恋だけが、どうしても終わってくれないーこれは終われないセカイの、もしかして、最後の恋物語。 2020/05/09 発売
俺と彼女ー日和の恋は、続いている。「お、おはよう。深春くん、卜部さん!」幼なじみの卜部絵莉。男勝りで気安くて、俺にとっては家族みたいな彼女とのつかの間の交流はそれでも日和の心に小さな影を落とし…「…ねえ、わたし、邪魔かな?」やがて日和にそんな言葉を告げさせる。聞いてしまえば誰も逆らえない「お願い」の力。それを使って誰かの心は変えられても、自分までは騙せない。そしてそれは、この世界も同じ。海と山と坂の街、尾道。日常の中にあると思われていたこの街にも、俺と日和の恋にも。隠されていた崩壊の足音が少しずつ近づいていき、そしてー。これは壊れたまま終われないセカイの、もしかして、最後の恋物語。 2020/11/10 発売
「わたし、“天命評議会”…辞める」誰にも逆らえない「お願い」の力で世界を変えてきた日和。せいいっぱい世界を良くしてきた、はずだった。でもー“天命評議会”の活動のなか、日に日に心を擦り減らす日和を見かねた深春は、彼女を“天命評議会”から抜けさせる。しかしそれは、世界の情勢を狂わせ、二人の関係にも大きな亀裂をもたらしていく。少しずつ、しかし確実に壊れていく日常、見慣れた風景。そしてー深春は見なくて済んでいた崩壊を、ついにその目にする。「好きと言ってもらえて、大切にしてもらえて、とてもうれしかったー。元気でね、深春くん」これは壊れたままのセカイで、それでも普通の彼氏彼女になりたかった二人の、もしかして、最後の恋物語。 2021/07/09 発売
「さようなら。深春くん」あれから、季節は巡り…数か月。日和のいない日常は、それでも続く。世界がもう壊れてしまって、混沌への道を辿っていると知っていても。そんななか準備を始めた文化祭。それは、失われる「日常」を守ろうとする深春たちの、精一杯の抵抗だった。そして、彼らがやがて結果を出そうとする、その頃にー彼女は、再び深春の前に現れる。葉群日和。世界を変える「お願い」の力を秘めた女の子。“天命評議会”に戻ると決めた、深春の彼女だった女の子が。「とても、単純に。わたしは、頃橋くんの気持ちを知りたいの」日常を守ろうとする少年と、その終わりを知りながら帰ってきた少女は、ふたたび言葉を交わしーこのセカイと同じように、終われない恋の、続きが始まる。 2021/11/10 発売